2021年10月に『紙魚(しみ)の手帖(てちょう)』を創刊してから、幸いなことに、多くの著者や読者の方々より反響をいただきました。SNSや創刊記念読者プレゼントキャンペーンのアンケートに寄せられた、皆様からの温かいメッセージは励みになっております。ありがとうございます! 
今後とも面白い誌面作りを目指していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、絶賛好評発売中の『紙魚の手帖vol.02』について、改めて紹介しましょう。
まず、『黒牢城』(KADOKAWA)が年末ミステリランキングを完全制覇し、第12回山田風太郎賞受賞を受賞し、更には第166回直木賞の候補にもなるという、いま最も注目を浴びている著者・米澤穂信さん。
そんな米澤さんの代表シリーズのひとつ、小鳩君と小佐内さんが活躍するシリーズの最新短編が登場。「羅馬(ローマ)ジェラートの謎」は、ショッピングモール内のジェラート屋でふたりが遭遇した、不思議な謎を描いています。その謎には、世界的に有名なある名探偵が活躍する、某作品の趣向も絡んでいます。詳細については、北原尚彦さんによる解説をご覧ください。

また、第18回ミステリーズ!新人賞優秀賞を受賞した、村嶋祝人さん「百円玉」を掲載。一度読んだら忘れられない、独特な語り口で贈るミステリをお見逃しなく。

その他、読み切りも充実しています。国内は、倉知淳さんによる倒叙ミステリシリーズ最新作、酉島伝法さんによる幻想譚、空木春宵さんによるSF中編、川野芽生さんが描く幻想短編、戸田義長さんによる時代ミステリ、床品美帆さんによる京都を舞台にした本格ミステリ、弥生小夜子さんによる心理ミステリ。翻訳は、S・チョウイー・ルウによるSF短編、パトリック・ネスによる『心のナイフ』スピンオフなど、幅広いラインナップでお届けします。

更に、高山羽根子さん・酉島伝法さん・倉田タカシさんがリレー形式で語り合う、『旅書簡集 ゆきあってしあさって』(22年1月)刊行告知を、絵葉書という形で先行掲載しています。3名の素敵な文章とイラストを、どうぞお楽しみ下さい。

加えて、名翻訳家・若島正さんが書籍や映画について語る、エッセイ新連載「乱視読者の読んだり見たり」や、コラム新連載「ひみつのおやつ」(02号は降田天さんがご執筆)、「私の必需品」(02号は河野裕さんがご執筆)もスタートしました。
小説やエッセイ、コラム、書評などあらゆる文章で「読む楽しみ」をお届けする、『紙魚の手帖vol.02』を、どうぞよろしくお願いいたします!