「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」ではじまる、川端康成の『雪国』は、多くの日本人が触れてきた名作です。現在では新潮文庫版、角川文庫版で読めますが、その初版は創元社で出版していたこと、ご存じでしょうか? 
ちゃんと、弊社のHPの年譜(http://www.tsogen.co.jp/kaisha/nenpyou.html)にも書いてあります。
普段ミステリを中心に作っている私にとって、それを知ったときはとても衝撃的でした。

さて、話を戻して『文豪たちの怪しい宴』に続く、『金閣寺は燃えているか?』の刊行です。大学教授の曽根原は、〈スリーバレー〉に無意識のうちに足を向けてしまい、ついついバーテンダーのミサキ嬢と文学談義に花を咲かせます。いい感じに話が盛り上がってくると、常連客の一人・宮田が割り込んできて……。今作では、先ほども触れた、川端康成『雪国』、田山花袋『蒲団』、梶井基次郎『檸檬』、そして書名にもある三島由紀夫『金閣寺』の四作を主に取り上げています。言わずと知れた名作ばかりに、どんな新解釈があるのか? 個人的なオススメは『蒲団』を扱った第二話です。ちなみに、ミサキ嬢は、10月に発売されたばかりの『徳川埋蔵金はここにある 歴史はバーで作られる2』にも登場(というか〈スリーバレー〉に出張してきている?)。ミサキ嬢ファンの皆様は併せてどうぞ。
また、今作『金閣寺は燃えているか?』は、デビュー作『邪馬台国はどこですか?』から数えて100冊目の、おめでたい作品にもなっています。鯨先生、おめでとうございます!
緊急事態宣言も明けましたので、文京区にある〈スリーバレー〉に、私も呑みに行きたいものです。