物語を読んだとき、美味しい食べ物が出てきて、思わずお腹が鳴ってしまうことはありませんか? 
それは現実世界を舞台にした物語だけでなく、ファンタジイでも同じです。

「自らのうちに闇を抱え、人々の欲望の澱をひきうけ、黒い運命を呼吸する、それが魔道師」というとおり、孤独に闇を生きることを定められた存在である魔道師たちの物語によって織りなされてきた〈オーリエラントの魔道師〉シリーズですが、そんな魔道師とて人の子、意外とグルメが多いのか、思わず涎が出てしまいそうな美味しそうな食事の描写が沢山あるのです。

なかでもシリーズを通して登場するのがキスプのパン。キスプとは、コンスル帝国領の一地方のようですが、皮はパリパリ、中身はみっしりしたキスプのパンは絶品らしく、こってりしたチーズやバターを添えて食べるシーンが、何度も出てきます。ぜひ食べてみたいものの一つです。

他にもコンスル帝国では、こんな料理が食べられているようです。

 オスゴス(タラの一種だが淡水魚)の塩焼き
 ティルのこってりしたチーズ
 テクド産の葡萄酒
 キーナ酒(梨の酒のようです)
 (『紐結びの魔道師』収録「紐結びの魔道師」より)

 香草とオスゴスのスープ
 鹿肉の燻製
 鶏の丸焼き色とりどりの野菜のつけあわせ
 川魚の香草焼き
 肉汁をたっぷりかけた鹿肉の煮込み
 (『赤銅の魔女』より)

 あぶった豚
 鳩の香草焼き
 鯛の塩焼き
 林檎の甘煮
 (『魔道師の月』より)

さらに東の魔道帝国イスリルではこんな料理が……

 タヌーク(トナカイのような動物)肉の香草まぶし焼き、3種の野イチゴのこってりしたソース添え
 ピロッカ(玉葱、タヌークの挽肉、キャベツ、細切れチーズ入り)
 ウサギのシチュー
 砂糖をまぶした揚げパン
 オツトガ(強い蒸留酒)
 (『イスランの白琥珀』より)

美味しそうですね!
ほかにもいろいろあります。是非〈オーリエラントの魔道師〉シリーズの美味しい料理を皆さんも探してみてください!
ちなみに、10月刊行の『久遠の島』は、フォト、マードラなど、南の国が舞台で、ひと味違うスパイシーな南国の料理が楽しめます。

そして、3月に第1巻『赤銅の魔女』が刊行された〈紐結びの魔道師〉三部作ですが、6月刊行の第2巻『白銀の巫女』には素敵な特典が付いています。奥付前ページ、または帯の表2のQRコード(またはURL)から、紐結びの魔道師エンスと祐筆リコの美味しい書き下ろし短編をお読みいただけます。
ぜひお楽しみください。