西澤保彦さんは、1995年に『解体諸因』でデビューして、今年で25年。『偶然にして最悪の邂逅』の刊行となる12月は、西澤さんの誕生月でもあり、しかもちょうど還暦というWでメモリアルとなります。西澤さんおめでとうございます。

 
 さて、今作は西澤さんの故郷、高知市をモデルとした「高和市」が各話とも舞台であることは共通していますが、それぞれ独立した内容となっております。もちろん、どこから読んでも大丈夫です。

 各話の紹介を簡単に。

  • 「ひとを殺さば穴ふたつ」ふと気がつくと38年も経っていたうえに幽霊になっていた。いったい私を殺したのは誰? そしてこの場所は?
  • 「リブート・ゼロ」殺人を隠すなら……?! 芸能事務所が絡む濃密な人間関係が事件を複雑にしていく――
  • 「ひとり相撲」他人を意のままに操る女生徒に、殺人を依頼された教師は悪夢の中で……?
  • 「間女の隠れ処」大晦日の晩、還暦間近の友人たちと40年以上前の殺人事件の話になり――
  • 「偶然にして最悪の邂逅」廃屋になった旧校舎から向かいの家を覗いていた僕らは、実は思わぬ事件に巻き込まれていた――

 また今月、弊社からは西澤さんの古くからの盟友・倉知淳さんの『月下美人を待つ庭で』も刊行となります。倉知さんも本格的なデビューが94年と、西澤さんとほぼ一緒の作家活動を行ってきました。年末年始のお休みには、ベテランのお二人の作品を読み比べてみてはいかがでしょう?


月下美人を待つ庭で: 猫丸先輩の妄言
倉知 淳
東京創元社
2020-12-21