今年のおうち時間はお笑い芸人さんのラジオやyoutubeに救われることが多かった営業部Qです。特にニューヨークさんにはたくさん笑わせてもらいました。

2020年のM1決勝に進出し、今年のキングオブコントでも2位になったニューヨークさんは youtubeの「ニューヨーク Official Channel」で毎日1本動画をアップしております。中でもチャンネル内で公開されている「ニューヨークのニューラジオ」のゲストにピン芸人のバイク川崎バイクさん(以下BKBさん)が出演した回は気持ちが昂りました。

この回はBKBさんがショートショート小説集『電話をしてるふり』を出版する直前で、ご自身が読んだ本を紹介するくだりがありました。今回はそこでBKBさんが取り上げた本を一部ご紹介させていただきます。



まずは『その女アレックス』(ピエール・ルメートル)です。BKBさんが「嘘やろという展開が4、5回ある。読んでいて飽きない」と語ったこの本は、私も読んで衝撃を受けました。読後は放心し、その日の仕事が手につかなかったことを覚えております。

その女アレックス (文春文庫)
ピエール・ルメートル
文藝春秋
2014-11-28


次が『しあわせの書 迷探偵ヨギガンジーの心霊術』(泡坂妻夫)です。「むちゃくちゃすごい。(こんなトリックは)見たことない」という本作。この本を読み終わったあと、最初のページから読み返さなかった方はいないのではないでしょうか! 前代未聞の仕掛けが隠されたミステリです。



「人が死なないのにミステリー。衝撃を受けた。」と絶賛したのが、名探偵にはならず、小市民として生きることを願っているのに、さまざまな謎に出合ってしまう小鳩くんと小佐内さんの連作短編集『春期限定いちごタルト事件』(米澤穂信)です。BKBさんは動画内で『インシテミル』についても触れており、米澤先生のファンであることが伺えます。そんな『春期限定いちごタルト事件』から始まる〈小市民〉シリーズの最新作「桑港クッキーの謎」『ミステリーズ!vol.104』に収録されます。こちらもぜひチェックしてみてください。



インシテミル (文春文庫)
米澤 穂信
文藝春秋
2012-09-20


米澤 穂信ほか
東京創元社
2020-12-10


そんな米澤穂信先生に推薦オビのコメントをいただいた泡坂妻夫さんの『煙の殺意』もオススメです。「椛(もみじ)の山に雪を訪ねる」という不思議なタイトルがつけられた墨画をめぐる殺人『椛山訪雪図』など最高品質の8編が収録された本作はまさにミステリのお手本と言っても過言ではありません。ぜひBKBさんにも読んでいただきたいです。

煙の殺意 (創元推理文庫)
泡坂 妻夫
東京創元社
2001-11-23


話を「ニューヨーク Official Channel」に戻します。11月6日に公開された2時間超えのドキュメンタリー「ザ・エレクトリカルパレーズ」は最高でした……。ニューヨークさんはもちろん、エレパレメンバーである侍スライスさん、ラフレクランさん、ワラバランスさんは今年のM-1でも準々決勝に進んでおり、今後の活躍が楽しみです。