みなさまこんにちは、国内SF担当のSF班(妹)です。
編集部に後輩が入ってきて半年以上ほど経ちましたが、堂々と末っ子風を吹かせて生きています。

さて、真冬の12月から夏真っ盛りの8月に刊行月が移動したGenesisですが、いよいよ近づいてきた発売日に向けて、本日から各収録作をご紹介してまいります。


《Genesis》シリーズは、各作品の扉裏に担当編集者による内容紹介とプロフィール紹介を掲載しています。今年はふだん主に海外SFを担当しているSF班(兄)も編集人として加わり、SF班全員で書かせていただきました。今回は特別に、刊行前にその扉裏紹介をお目にかけたいと思います。
一日目にご紹介するのは、巻頭を飾る宮澤伊織さんの「エレファントな宇宙」です。
実はわたしは原稿のご進捗をおうかがいした際、先にタイトルを教えていただいており、その時は「タイトルから内容が全く想像的ない……」と内心首を傾げていたのですが、初稿を読み終えた時の第一声は「エレファントだ……」でした。
それではどうぞ。

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 巻頭は派手にいきます。好評のミリタリー・アクションSFシリーズの最新作です。
 超新星爆発により深宇宙から地球に飛来した数々の高次元生命体。発狂したそれらは人間に憑依し、想像を絶する戦闘能力を発現させます。迎え撃つのは全身を戦闘用に改造されたアメリカ陸軍の最新鋭戦争サイボーグ(ウォーボーグ)部隊。
 空想科学特撮《ウルトラマン》シリーズの現代風バリエーションですが、生命体の憑依した相手が敵味方を問わないのが面白いところです。

 ここまでの二話(第六回創元SF短編賞受賞作「神々の歩法」『Genesis 一万年の午後』収録の「草原のサンタ・ムエルテ」。一編ごとに電子書籍でご購入いただけます)については、今作冒頭であらましが紹介されますので安心してお読みください。
 今回の舞台はアフリカ大陸のコンゴ共和国。世界第二の大河コンゴ川を下る秘境でのミッションで、出現するモンスターにはこれまでにも増してひねりが加えられています。とくに敵の正体の二段構えには意表を衝かれました。
 二〇一〇年代デビューの作家が描く数々の作品のなかでも、日本に脈々たる娯楽SFの伝統を継ぐシリーズとして、この先の展開が期待されます。

 宮澤伊織(みやざわ・いおり)さんは秋田県生まれ。各種ゲームを中心とする制作プロダクション〈冒険企画局〉所属。一一年に『僕の魔剣が、うるさい件について』でデビューしたのち、一五年に第六回創元SF短編賞を「神々の歩法」で受賞。近作に《裏世界ピクニック》シリーズ、『そいねドリーマー』など。ワオキツネザルの身体を得てのバーチャルユーチューバー活動はあいかわらずつづいているようですので、「バーチャルワオキツネザル」でYouTube を検索してみてください。

(小浜徹也)

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