どうも、営業部のFです。今年最初の営業部日誌です。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
みなさんは今年の抱負はたてられましたか。「○○をするぞ!」とか「△△に行くぞ!」とか。私は毎年ちゃんと抱負をたてて、メモにして残しています。もう大好きですね、抱負をたてるの。そして、メモを見返して「今年も何も達成しなかったな」と振り返ります。毎年です。懲りないですねー。しかし、昨年ひとつだけ達成したと思しきものがありました。それがこちら。

「映画いっぱい観るぞ!」

記録をとるのが好きな私、昨年観た映画のタイトルをメモしておりました! その数246本です! いっぱいの定義をしておりませんでしたが、200本超えたらそれはもういっぱいと言ってよいのではないでしょうか。ということで達成とさせていただきました。本日はそんな私が昨年観た映画を厳選しておすすめしようかなと思います。

そして、東京創元社は主に小説を刊行している出版社ですからね、当然映画原作の作品も多くございます。せっかくなので、弊社の書籍が原作となっている映画を紹介させていただきます。
今弊社で一番有名な映画化作品は現在も公開中の『屍人荘の殺人』でしょうか。映画化の効果もあって、昨年9月に文庫化して現在も書店さんの週売ランキングに入る人気ミステリです。私は原作小説も映画もどちらも大好きな作品ですが、まだ公開している映画館も多いので、今回は控えさせていただきますね。それでは早速いきましょう。



まずは一つ目。『怪物はささやく』



少年コナーのもとにある日怪物がやってきて3つの物語を話し、最後はコナー自身に彼が隠している真実を語らせるというお話です。怪物はなぜ3つの物語を語るのか、コナーは何を隠していたのか、そしてコナーは最後に何を語るのか、『パンズ・ラビリンス』の製作スタッフが魅せる綺麗な映像とともに心を揺さぶられるファンタジー作品です。
コナーの母親役にフェリシティ・ジョーンズ、コナーの祖母役にシガニー・ウィーバー、怪物の声はリーアム・ニーソンと豪華なキャストも魅力的です。特に私はリーアム・ニーソンが大好きでしてね。『シンドラーのリスト』とか『スター・ウォーズ』のクワイ=ガン役としても有名ですが、私は特にジャウマ・コレット=セラ監督作品に出ているリーアム・ニーソンが大好きです。『フライト・ゲーム』とか『トレイン・ミッション』とか。この後どうなるの? と10回以上思ってしまうようなハラハラな展開満載のサスペンスです。

弊社の作品だと、『そしてミランダを殺す』『蝶のいた庭』『夏を殺す少女』など好きな方は大好きな映画かなと思います。どれもハラハラドキドキさせられますよ!
途中からリーアム・ニーソンの話になってしまいましたが、幻想的な映像を楽しみたいという方には『怪物はささやく』はオススメです!

そして二つ目。『ロング,ロングバケーション』


末期癌の妻とアルツハイマーの夫がフロリダのヘミングウェイの家を目指して旅をするというハートフルなロードムービーです。仲睦まじい夫婦の姿もよく描かれていますが、妻のエラは自分が末期癌で、アルツハイマーの夫・ジョンを残して先に逝ってしまうであろうことに苦悩している描写も多く、観ていて胸が詰まります。
妻・エラ役にヘレン・ミレン、夫・ジョン役にドナルド・サザーランドと名優の共演が魅力的で、途中あることがきっかけでエラが激怒するのですが、アメリカ人のおばあちゃんもブチギレたら「Son of a bitch!!」とか「Kill you!!」とか「Go to hell!!」とか言うのだなとジャパニーズ的発想でビビって観ておりました。
ちなみに弊社では『旅の終わりに』というタイトルで刊行しておりました。残念ながら現在は品切れの作品です。気になる方はぜひ映画を観てみてくださいね。ちなみにロードノベル作品で他にオススメといえば『パイド・パイパー』は外せないでしょうね。第二次大戦下、老人一人で預かった子供たちを英国まで送り届けるという話ですが、涙なしには読めない傑作です。映画ではなく、小説でこの手の話をという方は『パイド・パイパー』をご一読ください。

最後に三つ目。『薔薇の名前』。1986年の映画なので、映画のHPはないですね。

中世イタリアの修道院で起きた連続殺人の謎を追う作品です。本好きの方は大体そうだと思うのですが、私は映画に原作小説がある場合、まず小説から読むタイプです。でも『薔薇の名前』に関しては映
画から先に観るのも良いかなと思っております。
というのも、私は大学時代に『薔薇の名前』読みました。いえ、あれは字面を眺めましたというほうが正しいでしょう。私は、『薔薇の名前』を読んだという達成感が欲しかったのです。今回映画版を観て、こういう展開だったのねと思うところが多々ありました。映画版は省略されている箇所も多いですが、おおまかな流れは掴めます。私同様原作の『薔薇の名前』に苦戦した方も多いことでしょう。なのでまずは映画を観て流れを掴みましょう!
探偵役のウィリアムをショーン・コネリーがウィリアムの弟子役・アドソをクリスチャン・スレーターが演じています。クリスチャン・スレーターといえば、今話題の『流浪の月』の作中に登場する『トゥルー・ロマンス』の主演をやられていますね。『流浪の月』の余韻にまだ浸っている方は、『トゥルー・ロマンス』を観てもう一度『流浪の月』を読み直すのも良いのではないでしょうか。

以上、F的オススメ映画紹介でした。どうでしょう、随所に自社の小説も紹介するという出版社の人間にしか出来ないステルスマーケティングレビューです。まあ、小説好きは映画好きでしょうし、どちらも楽しんでいただけたら嬉しいです。

ところで、新宿には「バルト9」という映画館があります。今は引っ越してしまってあまり利用していませんが、学生時代はよく利用した映画館です。
先日妻と一緒に新宿のインドカレー屋さんでランチしていた時のことです。ランチタイムを過ぎていたためか店内は空いていて、私たちの他にはもう一組同世代のカップルがいるくらいでした。それほど広くない店内、どうしても向こうの会話が聞こえてきます。どうやらこの後どうするか、映画でも行くかなどと話しているようです。彼氏のほうは結構映画好きなようで、現在公開中の映画のタイトルをいくつも挙げていて、彼女のほうはテンション高めに「めっちゃ観にいきたい!」とはしゃいでいました。楽しそうです。私たち夫婦は黙々とカレーを食べていました。食べ放題でしたので。彼氏のほうがスマホを取り出し、今やっている映画情報を調べ始めます。そして「とりあえずバルト9に行くか!」と言いました。
彼女も答えます。「『バルト9』、めっちゃ観たい!」。
「「「え、バルト9って映画館のことだよ」」」(私たち夫婦の心の声含む)
ちょっと適当過ぎませんか、彼女。さっきまでの「めっちゃ観たい」と言っていた作品も実は何一つわかっていなかったのではないでしょうか。確かに『バルト9』って映画ありそうだけども。
きっと彼氏と一緒にどこか行けるのが楽しくてしょうがないのだろうねと、外野の我々は思えるのですが、彼氏のほうは呆れ顔でちょっと怒っていました。こういうところですれ違いが起きるのですね。みなさんも気を付けましょう。それではまた次回!

屍人荘の殺人 (創元推理文庫)
今村 昌弘
東京創元社
2019-09-11


怪物はささやく (創元推理文庫 F ネ 2-1)
パトリック・ネス
東京創元社
2017-05-28


薔薇の名前〈上〉
ウンベルト エーコ
東京創元社
1990-02-18


薔薇の名前〈下〉
ウンベルト エーコ
東京創元社
1990-02-25