2016年にスタートした株式会社TSUTAYAによる企画「TSUTAYA文庫」をご存じでしょうか?
「既刊の帯を変えて、新たな読者に届ける」という試みは、いままでも様々な形で試みられてきたことですが、本企画の特徴は、読者と一番近い接点を持つ書店の現場の声をもとに、TSUTAYAの書店員さんが、「TSUTAYAが『本との出会い』を変える。」をコンセプトに、本当に面白いと自信を持ってオススメできる作品を見つけ出し、全体のプロデュースを手がけるという点にあります。
 具体的には装幀やキャッチコピーを独自に考案していただき、出版社と連携して、復刊、既刊、新刊を問わず、装幀を新たにして、新しい読者にお届けするというものです。

出荷時より約一ヶ月はTSUTAYA限定店舗での先行発売(新刊を除く)になりますが、以降は全国の書店さんからご注文いただけるようになります。詳細につきましてはぜひ下記の記事をご覧下さい。



 編集者とはまた異なる視点から提案された新しい装いのプロデュース文庫。ぜひ書店店頭にて現物をお手にとってみて下さい。
 創元推理文庫からもいままで四作品を取り上げていただきました。各書籍については下記をご参照下さい。


天啓

『天啓の殺意』中町信(創元推理文庫)

 文教堂書店による「品切れ商品発掘企画」によって43万部を超える大ベストラーになった『模倣の殺意』に続き、騙しのオーソリティによるもうひとつの代表作が装いも新たに登場です。
 とはいっても使われている写真は初刊時と同じ……? と思ってよく見ると、なんと、もともとあった『天啓の殺意』を被写体にした写真を帯に使用しているのです。ちょっとしたトリック写真にも見えますが、読み終えてから改めてこの帯を見ると、いっそう驚きが深まるのではないでしょうか。

内容紹介
柳生照彦から持ち込まれた犯人当てリレー小説――柳生の問題編に対し、タレント作家の尾道由起子に解決編を書いてもらい、その後に自分の解決編を載せる――要するに作家同士の知恵比べをしよう、という企画は順調に進行するかに見えたが……。問題編を渡したまま、柳生は逗留先から姿を消し、しかもその小説は半年前の実在事件を赤裸々に綴ったものだった。『散歩する死者』の全面改稿決定版! 

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大きな森


『大きな森の小さな密室』小林泰三(創元推理文庫)

『アリス殺し』をはじめとする〈メルヘン殺しシリーズ〉で大人気の小林泰三先生。本書は「犯人捜し」「アリバイ崩し」「安楽椅子探偵」「バカミス」「日常の謎」などなど、ミステリではおなじみの題材を、著者ならではのブラックユーモアと鮮やかなトリックで描いた作品集で、すでに十万部突破を達成しています。
TSUTAYA文庫の幅広帯では、困惑した様子で赤いリボンでがんじがらめになった箱を手にした女性が印象的に描かれています。イラストを手がけられたのは、時代小説から警察小説まで幅広く活躍されている大前壽生先生。爽やかなホワイトカラーが目印です!

内容紹介
会社の書類を届けにきただけなのに。森の奥深くの別荘で幸子が巻き込まれたのは密室殺人だった。閉ざされた扉の奥で無惨に殺された別荘の主人、それぞれ被害者とトラブルを抱えた、一癖も二癖もある六人の客……表題作をはじめ、死亡推定時期は百五十万年前! 抱腹絶倒の「更新世の殺人」など七編を収録。ミステリお馴染みの「お題」を一筋縄ではいかない探偵たちが解く連作集。

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オーブラン


『オーブランの少女』深緑野分(創元推理文庫)

 初長編となる『戦場のコックたち』で直木賞、本屋大賞、日本推理作家協会賞、大藪春彦賞の候補となって一躍注目を浴びた気鋭のデビュー短篇集が「TSUTAYA文庫」に登場です。収録作品の五編は、舞台となる場所も時代もそれぞれ異なりますが、その中心には「少女」という共通したテーマが存在します。
 TSUTAYA文庫では、イラストレーターのカオミン先生に、集中の一作「片想い」をイメージした昭和初期の女学生を描きおろしていただきました。繊細な光と影の中にたたずむ女学生の手には、表題作の主要人物のひとりである少女の名にちなんでか、一輪のヒナギク(マルグリット)が握られています。

内容紹介
美しい庭園オーブランの管理人姉妹が相次いで死んだ。姉は謎の老婆に殺され、妹は首を吊ってその後を追った。妹の遺した日記に綴られていたのは、オーブランが秘める恐るべき過去だった──楽園崩壊にまつわる驚愕の真相を描いた第七回ミステリーズ!新人賞佳作入選作ほか、異なる時代、異なる場所を舞台に生きる少女を巡る五つの謎を収めた、全読書人を驚嘆させるデビュー短編集。


クリスマスに少女は

『クリスマスに少女は還る』キャロル・オコンネル 務台夏子訳

 クリスマスの季節に向けて、翻訳ミステリの傑作がプロデュース文庫に登場です。
「このミステリーがすごい!」2011年版会がミステリランキング1位に輝いた『愛おしい骨』や、『氷の天使』に始まる刑事マロリー・シリーズなどで、日本でも不動の人気を得ている著者ですが、初となる単独長編『クリスマスに少女は還る』も、初刊時の1999年から二十年近くに亘ってロングセラー本と呼べる存在になっています。
幅広帯には、企画者の熱い思いが全面に綴られています。この言葉を見て心を動かされない人はいない、と断言してしまいましょう。

内容紹介
クリスマスも近いある日、2人の少女が失踪した。刑事ルージュの悪夢が蘇る。15年前に殺された双子の妹。だが、犯人は今も刑務所の中だ。まさか? 一方、監禁された少女たちは奇妙な地下室に潜み、脱出の時をうかがっていた……。一読するや衝撃と感動が走り、再読しては巧緻なプロットに唸る。新鋭が放つ超絶の問題作!

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※流通上、帯が掛かっていない状態で店頭に並ぶこともあります。特別幅広帯でお求めの際は書店店頭にて御確認下さい。