夏が延長したような気候が続いたと思いきや、台風がやって来たりと、寒暖差が激しかった9月。それがようやく一息つき、10月になってようやく秋めいてきました。「読書の秋」本番にぴったりの、『ミステリーズ!97号』内容紹介をお届けします!


令和初となる鮎川哲也賞とミステリーズ!新人賞は、めでたく共に受賞作が出ました。それも、史上初となる女性おふたりです。詳細は、「選評 第29回鮎川哲也賞、第16回ミステリーズ!新人賞」に書かれていますが、鮎川哲也賞の方丈貴恵さん『時空旅行者の砂時計』、ミステリーズ!新人賞の床品美帆さん「二万人の目撃者」、それぞれの魅力が端的に分かるかと思います。
また、合わせて掲載されている「二万人の目撃者」も、どうぞお楽しみ下さい。高校の保健教諭が女子高生の依頼でアリバイ崩しに挑む、意欲作です。

新連載は、倉知淳さんの代表作・〈猫丸先輩〉シリーズが帰ってきました! 飄々とした魅力の名探偵・猫丸先輩が、街中で目撃された不思議な光景について、鮮やかな推理を披露します。40ページのボリュームでお贈りする、傑作中編「ねこちゃんパズル」をお見逃し無く。

その他、バラエティに富んだ読切りも要注目です。〈マリア&漣〉シリーズ最新短編で、少女時代のマリアが遭遇した事件を描く、市川憂人さん「レッドデビルは知らない(前編)」。〈五十円玉二十枚の謎〉優秀賞受賞者が老夫婦の真実を描く、紺野はるかさん「オレンジ」。とある家で起きた事件が意外な展開を見せる、西澤保彦さん「リブート・ゼロ」。少女ふたりの会話からある情景が浮かび上がる、深緑野分さん「プール」。どれも読み応え抜群です。

秋の夜長に最適な、本書をどうぞよろしくお願いいたします。