こんにちは、営業部のFです。ここ最近の営業部日誌では、しっかり営業部の仕事をお伝えできているような気がします。POP製作とか帯製作とか文庫フェアについてとか。一時のふざけ具合からは考えられません。今後も真面目に仕事をしているぞというアピールが出来るよう、この方向でネタを探してまいります! というわけで、本日も営業部の販促アイテムについて、ずばり「注文書」をご紹介したいと思います。

注文書の説明については不要ですね。どの業界にもあるかと思います。東京創元社でも毎月何種類か注文書を作成しています。直近に出た新刊の追加用注文書とか文庫のフェアの注文書とか。持ち歩いて書店さんに案内する際に使用しますし、メールやFAXをする際に使用しています。若い方にとっては意外かもしれませんが、働くうえでFAXは必須アイテムといっても過言ではありません。これは出版業界に限らず、どの業界でもそうみたいですね。
あれ、なんだかFAXの話になってしまいました。本日のメインは注文書です。今回は私が販促の担当をしている『アリス殺し』を例にしてご紹介させていただきますね。

まずはこちらが『アリス殺し』の注文書です。
全部で5枚あります。

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『アリス殺し』は今年の4月下旬に文庫化した作品で、刊行から3ヶ月弱経ちました。その間に5回分注文書を作成しています。注文書を作成する一番の理由は、当然ですが売り伸ばしていきたいからです。文庫は年間8,000点以上の新刊が出ています。毎月650から700点くらいの新刊が出ている計算になりますが、果たしてそんな数の文庫作品をずっと平台や話題書コーナーに置けるでしょうか。……否っ! どんなに大きな書店さんでもそれは難しいでしょう。というわけでこれは売れていますよ。まだまだ置き続けましょう。というアピールが必要なんですね。
おかげさまで『アリス殺し』はシリーズ累計20万部を超える人気作品です。文庫版も次回の重版で7刷と大変好調な動きをしています。こうして今も多くの書店さんで展開してもらえているのは、定期的に送られる一枚の注文書が書店員の方々の目に止まって、棚から下げるのを抑止してくれているからかもしれません。

ここからは私なりの注文書の作り方をご紹介。ちなみにハウツー系の記事ではありませんので何も参考にはなりません。あしからず。
東京創元社の注文書は基本A4一枚のサイズで作成します。A4一枚だけで魅力を伝えきるのって、中々難しいですよね。私はいつも悩みます。まずは紙の向きを縦にするか横にするか。うん、縦にしよう。前回の注文書は横だったから。
次に確定要素から埋めていきます。注文欄は必ず付けますので、注文欄のスペースを確保。POPなどの拡材もお送りしたいので、拡材希望欄のスペースも確保します。こんな感じ。

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今回の注文書では「重版しました」と「新しくPOPを作りました」という2つアピールポイントがあります。見出しに「8万部突破」と記載し、その横は拡材画像を載せましょう。こんな感じ。

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あとは書店さんの展開画像や書影を載せてと。最近若年層の購入者も増えてきたなと思いましたので、データを見て載せておきましょう。これから夏休みですからね。中高生に向けてもアピールしたいところです。こんな感じ。

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あとは製作部の方に体裁を整えていただき完成したのがこちら。さすがです。

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この記事が更新されている頃にはまた新しい注文書を作っていることでしょう。まだまだ『アリス殺し』ブームは終わらせませんよ! みなさんもぜひ布教活動のほどよろしくお願いいたします。それではまた次回!