去る5月10日(金)、本格ミステリ作家クラブ主催の第19回「本格ミステリ大賞」開票式が開催されました。

「本格ミステリ大賞」では、本格ミステリというジャンルの発展に貢献した作品を、毎年クラブ会員が選び表彰します。「小説部門」と「評論・研究部門」のふたつがあり、まず会員のアンケートを集計し、予選委員が候補作5作を選出します。
そして、全候補作を読んだ会員が投票を行い、開票式にて読み上げ、大賞を決定するという流れです。

弊社の作品も、過去には「小説部門」で道尾秀介さんの『シャドウ』(第7回)、有栖川有栖さんの『女王国の城』(第8回)、鳥飼否宇さんの『死と砂時計』(第16回)、今村昌弘さんの『屍人荘の殺人』(第18回)が受賞。
さらに、「評論・研究部門」で北村薫さんの『ニッポン硬貨の謎』(第6回)、笠井潔さんの『探偵小説と叙述トリック ミネルヴァの梟は黄昏に飛びたつか?』(第12回)、福井健太さんの『本格ミステリ鑑賞術』(第13回)が受賞しました。

2019年の、第19回候補作品は以下の通り。

【小説部門】
『アリバイ崩し承ります』 大山誠一郎 (実業之日本社)
『刀と傘』 伊吹亜門 (東京創元社)
『夏を取り戻す』岡崎琢磨(東京創元社)
『碆霊(はえだま)の如き祀るもの』 三津田信三 (原書房)
『パズラクション』 霞流一 (原書房)

【評論・研究部門】
『刑事コロンボ読本』町田暁雄(洋泉社)
『娯楽としての炎上』藤田直哉(南雲堂)
『21世紀本格ミステリ映像大全』千街晶之 (原書房)
『本格ミステリ漫画ゼミ』福井健太 (東京創元社)
『乱歩謎解きクロニクル』中相作 (言視舎)

今年は弊社の作品3作が、「小説部門」と「評論・研究部門」、それぞれ候補に選出されました。

16時、会長である東川篤哉さんの挨拶で開票式がスタート。東川さんが投票用紙を開き、一枚一枚読み上げていきます。読み上げることで、各作品に投票が入ります。スクリーンに途中経過のグラフが映し出されるので、何回経験しても、緊張感は半端ないです…!

「小説部門」では、最初から『刀と傘』『パズラクション』『夏を取り戻す』が接戦を繰り広げる形に。それから、『アリバイ崩し承ります』『碆霊の如き祀るもの』が追い上げていきました。しかし、徐々に『刀と傘』が票を伸ばしていきます。
「評論部門」では、最初から『乱歩謎解きクロニクル』が票を伸ばし、それを『娯楽としての炎上』が追い上げていく形に。しかし『乱歩謎解きクロニクル』の投票が続きます。

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そして全ての投票の読み上げが終わりました。結果、第19回本格ミステリ大賞は、「小説部門」は伊吹亜門さんの『刀と傘』、「評論・研究部門」は中相作さんの『乱歩謎解きクロニクル』に決定しました。伊吹さん、中さん、おめでとうございます!

「小説部門」受賞者の伊吹さんが駆けつけてくださり、記者会見が17時にスタート。「評論・研究部門」受賞者の中さんは三重県にお住まいのため、受賞コメントを頂戴しました。司会は鳥飼否宇さん。
伊吹さんは、「学生時代から読んでいた本格ミステリ大賞の受賞作に、自作が選ばれてとても嬉しいです」と、受賞した喜びをお話しになりました。

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最後に受賞者の伊吹さんの写真撮影をし、開票式は無事に幕を閉じました。

贈呈式は6月22日、神保町の日本出版クラブで行われ、読者の皆様も参加される「本格ミステリ大賞」受賞記念トークイベントは翌23日に開催されます。改めて、受賞された先生方、おめでとうございました!