編集部Iさん「Qさん、営業部日誌の進捗いかがですか?」
私「え、締切は3月19日(火)ですよね?」
編集部Iさん「あ、その日が公開日なので締切は今日(3月14日)ですよ?」
私「ですよね!」


Iさんとの会話を経てあわててPCに向かっているのですが、もうこれはあれですね、最近読んだラッパーの自伝のことを書くしかないですね。
昨今のラップブームもあってか、最近はラッパーが自伝を出すことが多いように感じます。


まず最初は『痛みの作文』(ちくま文庫)です。
著者のANARCHYは日本を代表するラッパーとして知られています。今年には自身がメガホンを取る映画「WALKING MAN」の公開が決まり、今月は13曲入りで13,000円のアルバム「The KING」の発売が話題となっております。『痛みの作文』では喧嘩に明け暮れ、決闘罪で逮捕されたこともある少年が世界に名を轟かすラッパーになるまでの過程が克明に綴られています。幸運にも私、サイン本をゲットしました。

写真2 (5)


次は『怒れる頭』(DLEパブリッシング)です。
スーツに身を包み、コンプライアンス的にアウトな発言を早口でまくしたてる異色のラッパー、DOTAMA。祖父や両親が教師という家庭で育ち、一度はホームセンターに就職したものの、自身の夢と向き合いラッパーとして生計を立てることを決意。現在ではライブは勿論、企業のCMや声優としての活動なども行い、マルチな活躍を見せています。この本が出る直前にDOTAMAはULTIMATE MC BATTLEで見事優勝を飾っており、そのへんについても触れられております。ふぁんくとの決勝は震えました……。

今の日本のヒップホップシーンでまさに唯一無二のラスボス的存在、般若が書いた『何者でもない』(幻冬舎)には謎に包まれていた彼の歴史が圧倒的な熱量と覚悟を持って書かれております。(一番最初に組んだグループ「般若」の消滅のくだりは本当に切ないです)2代目になってからのフリースタイルダンジョンで私が一番あがったのはpeko VS 般若のバトルでした。今年、初めての武道館ワンマンを成功させ今後の活躍にも目が話せません。


最後にご紹介するのが『ルポ川崎』(サイゾー)です。
この本はラッパーの自伝ではなく、神奈川県川崎市で生きる労働者やダンサー、スケーターにスポットを当てたルポタージュになっております。その中でラッパーのグループとして紹介されているのが双子のT-PablowとYZERRが中核をなすBAD HOPです。「深夜にタバコ屋のシャッターをこじ開けてレジごと盗んだ」、「家族で食卓囲んでメシ食ったことなんてない」など苛烈なパンチラインの数々には絶句してしまいますが、世代を超えて続く過酷な環境に抗うラッパーや市井の人々にも注目して読みたい本です。
というわけで今回も営業部の活動とは全く関係ないことをつらつらと書いてしまいました。次は業務と関係あること書きます‼