今年2019年は、鮎川哲也先生の生誕100年という記念すべき年です。現在、東京・池袋のミステリー文学資料館にて、『永遠の本格派――生誕百年鮎川哲也展』が開催中です。年表にはじまり、鮎川先生のプライベート写真や、取材旅行に行った際の切符、愛用の時刻表等など。ファンならずとも貴重な品々が展示されていました。
 
 さて去る1月某日、第19回鮎川哲也賞受賞者の相沢沙呼さん、そして弊社公式キャラクターのくらりと一緒に、ミステリー文学資料館にお邪魔してきました。ミステリー文学資料館のスタッフの皆さま、どうもありがとうございました。
 ところで第19回といえば10年前! なんと相沢さんは、今年デビューから10周年とは驚きました。あっという間の10年でしたね。
 というわけで、相沢さん、くらりのレポートとともにお送りいたします。それでは、よろしくお願いいたします。

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 どうもこんにちは、みんなのアイドルくらりだニャ!
 今日は鮎川哲也先生の生誕100年を記念した『永遠の本格派――生誕百年鮎川哲也展』に来ましたニャ。鮎川賞といえば東京創元社だけれども、会場は東京創元社じゃなく、光文社ビルのミステリー文学資料館ニャ! 間違えて東京創元社に来てもくらりにしか会えないニャ。詳しくは、この記事の文末でも参考にしてくださいニャ!
 今日は、くらりの下僕の相沢沙呼と担当さんのKがお供ニャ。そうそう、相沢氏は鮎川哲也賞でデビューした作家ニャ! ありがたい御利益があると思うからよくお参りするニャ。担当さんは、早く作品が書けるようお尻をたくさん叩くニャ! 酉乃シリーズはまだかニャ? 待ちくたびれたニャ!

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 どうでもいい話はさておいて、鮎川哲也展の紹介をするニャ。ふむふむ、なるほど~。創作ノートや数々の時刻表、実際に取材で足を運んだことがうかがえる切符など、名作を生み出した貴重な資料の数々を眼にすることができるニャ~。
 当時の取材や他の作家さんとの交流の場面と思しい写真や、鮎川先生へのインタビューが載っている新聞記事の切り抜きもあるニャ! 新しいミステリの時代を築いた作家さんたちの若い頃の写真などもあってびっくりしたニャ!

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 くらりが一番気になったのは、鮎川先生の代表作『黒いトランク』に因んで作られた、ほんものの『黒いトランク』。トランクが飾られているニャよ! くらりが分身したら20匹くらい入れそうかニャ? 本当は死体が入っているはずだけれど、展示には死体がなかったニャ!
 ……おかしい、死体をどこに隠したニャ!『黒いトランク』に死体が入ってなければ話は進まないニャ! 困ったニャ! きっと鮎川先生も困っているはずニャ。名探偵はどこニャ? 探しても胡散臭いミステリ作家と担当さんしかいないニャ。ここは名探偵くらり爆誕するしかないニャ!

 閃いたニャ!

 もう、犯人は相沢沙呼、おまえが怪しいニャ。こういうときはミステリ作家が犯人って相場が決まってるニャ! 死体をどこに隠したニャ! おまえがマジシャンだったということも調べはついてるニャ! ますます怪しいニャ~。なんやかんやして死体を消したに違いないニャ!
 こうなったらくらりの秘奥義、肉球百裂パンチで自白させるしかないニャ……。え? くらりに肉球はないニャ? そ、そんなことないニャ!
  
 ニャ? 死体はもともと展示されていなかった? そうだったかニャ。担当さんありがとニャ。命拾いしたニャねぇ、原稿の遅い作家!

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 最後に一つだけくらりが残念だったのは、鮎川先生になって写真を撮ろうコーナーがない事ニャ。パネルを作って欲しかったニャ。あの素敵なベレー帽をかぶって黒いトランクを片手に電車の前で写真を撮りたかったニャ。インスタ映えしたかったニャ~。次回の展示は綾辻行人先生特集らしいから、そのときはよろしく頼むニャ!

 え、今回の記事はここで終わりニャ? 仕方ないニャ?。
 次回、くらりぶらり旅?湯けむり旅情編?をお楽しみにニャ! 以上、リーディーング・キャット、くらりでした、ニャ!

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 相沢沙呼です。
 くらり君のレポートを少しだけ補足させていただきます。
 鮎川哲也展で目を惹いたのは、鮎川先生の年表が書かれたパネルでした。鮎川先生が長らくご自身の生年月日を秘密にしていたということが書かれており、鮎川哲也という人の存在自体がとても謎めいていたのがわかります。本格ミステリへのこだわりと愛情がうかがえるようです。

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 そのほか、展示内容の詳細は、僕が語るよりもご自身の目で確かめてくださった方がよろしいでしょう。
 ミステリー文学資料館には、様々な推理小説が収蔵されています。こんなにもミステリばかり収められている書架を見るというのは圧巻であり、同時に長い歴史を感じさせるものでした。書架を眺めて歩けば、こんなミステリもあったのか、と意外な背表紙を見つけだすことができるかもしれません。

 最後に、このくらりは相沢沙呼の生み出したフィクションで、(たぶん)実物と異なります。ご了承ください。

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『永遠の本格派――生誕百年鮎川哲也展』は2月16日(土)までの開催です。入館料は300円となっております。資料館の休館日はHPなどをご確認ください。今回は特別に写真撮影の許可をいただきましたが、通常は撮影禁止となっております。ご注意ください。
 ミステリー文学資料館は東京メトロ有楽町線要町駅から徒歩3分、池袋駅からも徒歩10分ほどの距離にあり、ミステリに関する作品や資料が閲覧できます。すぐ近所には、旧江戸川乱歩邸もありますので、ぜひミステリファンの方はセットで訪れてみることをお勧めします。
 また次回の企画展は、くらりの紹介記事にありますように、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞された綾辻行人展を予定されているそうです、こちらも楽しみですね。

『永遠の本格派――生誕百年鮎川哲也展』