この作品は、 どうしても埋もれさせたく なかったのです。 | |
アルチュール・ランボーの詩「母音」の 強烈なインパクトから生まれた、 鮎川哲也賞受賞作家、 渾身の本格ミステリ。 07年11月刊 『ランボー・クラブ』 | |
岸田るり子 | |
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このコーナーには以前、第22回配本の『出口のない部屋』で書かせていただいたことがあります。前回の作品は一つの部屋に閉じこめられた三人の男女の謎に迫る、という閉塞的な設定でしたが、本書は、色に関わる謎が核となっていて、アルチュール・ランボーの「母音」という詩が連続殺人事件の予告に絡んでくるミステリです。 「母音」という詩は、その昔、初めて読んだ時、アルファベットを色に置き換えるという斬新な発想と言葉の選び方に強烈な印象を受け、そのまま私の心に刻み込まれていました。 私は、思春期から両親の都合上渡仏し、フランスで教育を受けながら、その国での将来は期待できない、いわば異邦人として過ごしました。 舞台は今回も京都。家から徒歩一、二分のところにある「妙心寺」という禅宗のお寺も登場します。 ランボーの詩というだけで、面倒だと思わないでください! 謎解きの展開を大いに楽しんでいただければ幸いです。 (2007年12月) | |
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