Webミステリーズ!

〈Webミステリーズ!〉は、ミステリ、SF、ファンタジイ、ホラーの専門出版社・東京創元社が贈る月刊ウェブマガジンです。毎月5日ごろに更新しています。  創刊は2006年3月8日。最初はwww.tsogen.co.jp内に設けられました。創刊時からの看板エッセイが「桜庭一樹読書日記」。桜庭さんの読書通を全国に知らしめ、14年5月までつづくことになった人気連載です。  〈Webミステリーズ!〉という名称はもちろん、そのころ創刊後3年を迎えようとしていた、弊社の隔月刊ミステリ専門誌〈ミステリーズ!〉にちなみます。それのWeb版の意味ですが、内容的に重なり合うことはほとんどありませんでした。  09年4月6日に、東京創元社サイトを5年ぶりに全面リニューアルしたことに伴い、現在のURLを取得し、独立したウェブマガジンとしました。  それまで東京創元社サイトに掲載していた、編集者執筆による無署名の紹介記事「本の話題」も、〈Webミステリーズ!〉のコーナーとして統合しました。また、他社提供のプレゼント品コーナーも設置しました。  創作も数多く掲載、連載し、とくに山本弘さんの代表作となった『MM9―invasion―』『MM9―destruction―』や《BISビブリオバトル部》シリーズ第1部、第2部は〈Webミステリーズ!〉に連載されたものです。  紙版〈ミステリーズ!〉との連動としては、リニューアル号となる09年4月更新号では、湊かなえさんの連載小説の第1回を掲載しました(09年10月末日まで限定公開)。  2009年4月10日/2016年3月7日 編集部

山岸真「グレッグ・イーガン全小説」[2006年3月]


【究極の作品リスト】
グレッグ・イーガン全小説
山岸真 作成
based on Bibliography@Greg Egan's Home Page

 

 創元SF文庫では『宇宙消失』『万物理論』でおなじみ、グレッグ・イーガンの全小説リストです。
 10年以上前から少しずつ作ってきたリストですが、'06オールタイム・ベストSF海外作家部門でイーガンが2位になったのを期に公開しようと思いたち、東京創元社が場所を提供してくださることになりました。
 作品解説などを書くときのための個人的資料として作っていたものなので、本来なら説明を要する事項がいろいろあるのですが、煩雑になるのですべて省略しています。海外書籍のデータ、アンソロジー編者や日本以外の国での翻訳者などについて知りたいかたは、作者のホームページをごらんください
 追加情報があった場合は、月にいちど程度の割合で更新していただける予定です。
 このリストが、イーガンを読んだり語ったりする際の助けになれば幸いです。

(2006年3月 山岸真)



【目次】
 長篇日本オリジナル編集短篇集短篇集中短篇

【略号】
 ★=受賞、1位、年間傑作選収録
 hc=ハードカバー/tpb=トレードペーパーバック/pb=ペーパーバック

【更新履歴】
 2006.3.8 リスト公開。データは2006.2.27現在のもの。
 2006.6.5 2006.5.31までの情報(英語圏再録・各国語訳・タイトル決定等)を追加。
 2006.7.17 2006年度星雲賞関連情報ほか、2006.7.9までの情報(各国語訳・受賞等)を追加。




【長篇】

 執筆時期と初刊年には1~2年のズレがある。

0 AN UNUSUAL ANGLE
   Norstrilia Press,1983,hc&tpb
  ▼抜粋
    初出
     The Australian Teacher,1983.11

1 QUARANTINE
   Century/Legend,1992,hc&tpb
  邦訳
   『宇宙消失』山岸真訳
    創元SF文庫
     1999.8.27刊
    訳者あとがき
    解説.前野昌弘
    表紙.岩郷重力+WONDER WORKZ。
  英語圏再刊
   Century/Legend,1993,pb
   HarperPrism,1995,pb
   Science Fiction Book Club,1995,hc
   Orion/Millennium,1999,pb
  各国語訳
   ドイツ訳,1993
   イタリア訳,1995
    再刊,1998
   ルーマニア訳,1997
   スペイン訳,1999
   ロシア訳,1999
    中短篇併録
      4篇
      38“Seeing”
      39「誘拐」
      12「貸金庫」
      28「放浪者の軌道」
   フランス訳,2000
   ハンガリー訳,2000
   チェコ訳,2002
   ヘブライ訳,2002
   韓国訳,2003
  受賞等
   ★ディトマー賞長篇部門受賞
   ★ベストSF1999海外篇1位
   星雲賞海外長篇部門参考候補作
   SFマガジン読者が選ぶベストSF1999海外篇4位
   SFオンライン賞SF長篇部門3位
   ★森下一仁のSFガイド・ベストSF1999海外作品1位
   '06オールタイム・ベストSF海外長篇部門25位
   

2 PERMUTATION CITY
   Orion/Millennium,1994,hc&tpb
  邦訳
   『順列都市(上・下)』山岸真訳
    ハヤカワ文庫SF
     1999.10.31刊
    訳者あとがき
    表紙.小阪淳+ハヤカワ・デザイン
  英語圏再刊
   Orion/Millennium,1995,pb
   HarperPrism,1995,pb
   Science Fiction Book Club,1995,hc
   Orion/Millennium,1998,pb
  各国語訳
   ドイツ訳,1995
   フランス訳,1996
    再刊,2000
   イタリア訳,1998
   スペイン訳,1998
   チェコ訳,2002
  受賞等
   ★ジョン・W・キャンベル記念賞受賞
   ローカス賞SF長篇部門22位
   英国SF協会賞長篇部門候補
   フィリップ・K・ディック賞候補
   イタリア賞海外長篇部門3位
   ★ディトマー賞長篇部門受賞
   ベストSF1999海外篇3位
   星雲賞海外長篇部門参考候補作
   SFマガジン読者が選ぶベストSF1999海外篇6位
   SFオンライン賞SF長篇部門3位
   森下一仁のSFガイド・ベストSF1999海外作品3位
   '06オールタイム・ベストSF海外長篇部門18位
  ▼中短篇27(実質上の邦訳「術と試練」&「受信裂渡」)を改稿して組みこみ

3 DISTRESS
   Orion/Millennium,1995,hc&tpb
  邦訳
   『万物理論』山岸真訳
    創元SF文庫
     2004.10.29刊
    訳者あとがき
    表紙.岩郷重力+WONDER WORKZ。
  英語圏再刊
   Orion/Millennium, 1996, pb
   HarperPrism, 1997, hc
   Science Fiction Book Club, 1997, hc
   HarperPrism, 1998, pb
  各国語訳
   ルーマニア訳, 1997
   フランス訳, 1997
   ヘブライ訳, 1998
   ドイツ訳, 1999
   スペイン訳, 2000
   イタリア訳, 2001
   ポーランド訳, 2003
  受賞等
   ローカス賞SF長篇部門19位
   ★クルト・ラスヴィッツ賞海外長篇部門受賞
   ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア賞参考作
   ★オーリアリス賞長篇部門受賞
   ★ベストSF2004海外篇1位
   ★星雲賞海外長篇部門受賞
   ★SFマガジン読者が選ぶベストSF2004海外篇1位
   ★2005年ベスト地球・海洋SF海外小説部門受賞
   '06オールタイム・ベストSF海外長篇部門7位

4 DIASPORA
   Orion/Millennium, 1997, hc&tpb
  邦訳
   『ディアスポラ』山岸真訳
    ハヤカワ文庫SF
     2005.9.30刊
    訳者あとがき
    解説.大森望
    表紙.小阪淳
  英語圏再刊
   Orion/Millennium, 1998, pb
   HarperPrism, 1998, hc
   Science Fiction Book Club, 1998, hc
   HarperPrism, 1999, pb
  各国語訳
   ギリシア訳, 1999
   ドイツ訳, 2000
   イタリア訳, 2003
  受賞等
   ローカス賞SF長篇部門7位
   オーリアリス賞長篇部門候補
   NESFA推薦作
   ★ベストSF2005海外篇1位
   ★星雲賞海外長篇部門受賞
   ★SFマガジン読者が選ぶベストSF2005海外篇1位
   '06オールタイム・ベストSF海外長篇部門37位
  ▼中短篇40「ワンの絨毯」を改稿して組みこみ
  ▼抜粋
   “Orphanogenesis”
    70枚
    初出
     Interzone123, 1997.9
    邦訳
     「孤児発生」山岸真訳
      ハヤカワ文庫SF『ディアスポラ』2005.9
    英語圏再録
     オンライン;作者ホームページ, 2002
    受賞等
     ローカス賞ショート・ストーリー部門18位
     THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 15推薦作

5 TERANESIA
   Orion/Gollancz, 1999, hc&tpb
  邦訳
   創元SF文庫刊行予定
  英語圏再刊
   HarperPrism, 1999, hc
   Science Fiction Book Club, 1999, hc
   Orion/Millennium, 2000, pb
   Harper/Eos, 2000, pb
  各国語訳
   ドイツ訳, 2001
   フランス訳, 2001
   イタリア訳, 2001
   スペイン訳, 2003
  受賞等
   ローカス賞SF長篇部門10位
   イタリア賞海外長篇部門2位
   ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア賞参考作
   ゲイラクティック・スペクトラム賞候補
   ディトマー賞受賞(辞退)
   オーリアリス賞受賞(辞退)
   NESFA推薦作
   NESFA推薦作次点(別年度)

6 SCHILD'S LADDER
   Orion/Gollancz, 2002, hc&tpb
  英語圏再刊
   Harper/Eos, 2002, hc
   Science Fiction Book Club, 2002, hc
   Orion/Gollancz, 2003, pb
   Harper/Eos, 2004, tpb
   オンライン;HarperCollins/PerfectBound, 2004
  各国語訳
   イタリア訳, 2004
  受賞等
   ローカス賞SF長篇部門10位
   プロメテウス賞候補
   NESFA推薦作
  ▼中短篇50“Only Connect”を実質上組みこみ

7 Incandescence
   2007?予定


【日本オリジナル編集短篇集】

1 OCEANIC AND OTHER STORIES
   『祈りの海』山岸真編・訳
    ハヤカワ文庫SF
     2000.12.31刊
    訳者あとがき
    解説.瀬名秀明
    表紙.小阪淳+ハヤカワ・デザイン
  収録中短篇
   11篇
    12「貸金庫」
     7「キューティ」
    11「ぼくになることを」
    36「繭」
    25「百光年ダイアリー」
    39「誘拐」
    28「放浪者の軌道」
    37「ミトコンドリア・イヴ」
    20「無限の暗殺者」
    46「イェユーカ」
    48「祈りの海」
  受賞等
   ★ベストSF2001海外篇1位
   ★SFマガジン読者が選ぶベストSF2001海外篇1位
   ★森下一仁のSFガイド・ベストSF2000海外作品1位

2 REASONS TO BE CHEERFUL AND OTHER STORIES
   『しあわせの理由』山岸真編・訳
    ハヤカワ文庫SF
     2003.7.31刊
    訳者あとがき
    解説.坂村健
    表紙.Rey.Hori+ハヤカワ・デザイン
  収録中短篇
    9篇
    22「適切な愛」
    24「闇の中へ」
     9「愛撫」
    15「道徳的ウイルス学者」
    33「移相夢」
    35「チェルノブイリの聖母」
    49「ボーダー・ガード」
    17「血をわけた姉妹」
    45「しあわせの理由」
  受賞等
   ベストSF2003海外篇2位
   SFマガジン読者が選ぶベストSF2003海外篇2位
   ★森下一仁のSFガイド・ベストSF2003海外作品1位


【短篇集】

1 AXIOMATIC
   Orion/Millennium, 1995, hc&tpb
  収録中短篇
   18篇
    20「無限の暗殺者」
    25「百光年ダイアリー」
    10“Eugene”
     9「愛撫」
    17「血をわけた姉妹」
    14「行動原理」
    12「貸金庫」
    38“Seeing”
    39「誘拐」
    11「ぼくになることを」
    19“The Moat”
    32“The Walk”
     7「キューティ」
    24「闇の中へ」
    22「適切な愛」
    15「道徳的ウイルス学者」
    30“Closer”
    28「放浪者の軌道」
  英語圏再刊
   Orion/Millennium, 1996, pb
   HarperPrism, 1997, tpb
   Orion/Millennium, 1998, pb
  各国語版
   ルーマニア版, 1999
   イタリア版, 2003
  各国語抜粋版
   フランス版, 1997
    収録中短篇
      4篇
       9「愛撫」
      12「貸金庫」
      14「行動原理」
       7「キューティ」
   チェコ版, 1998
    収録中短篇
     14篇(収録順不明)
      20「無限の暗殺者」
      25「百光年ダイアリー」
       9「愛撫」
      14「行動原理」
      12「貸金庫」
      38“Seeing”
      39「誘拐」
      11「ぼくになることを」
      32“The Walk”
      24「闇の中へ」
      22「適切な愛」
      15「道徳的ウイルス学者」
      30“Closer”
      28「放浪者の軌道」
  受賞等
   ローカス賞短篇集部門6位
   ローカス賞短篇集部門3位(別年度)

2 OUR LADY OF CHERNOBYL
   MirrorDanse, 1995
  収録中短篇
    4篇
    34“Chaff”
     8“Beyond the Whistle Test”
    33「移相夢」
    35「チェルノブイリの聖母」
  各国語版
   フランス版, 1996
  受賞等
   ローカス賞短篇集部門11位

3 LUMINOUS
   Orion/Millennium, 1998, hc&tpb
  収録中短篇
   10篇
    34“Chaff”
    37「ミトコンドリア・イヴ」
    41「ルミナス」
    42「決断者」
    36「繭」
    33「移相夢」
    44“Silver Fire”
    45「しあわせの理由」
    35「チェルノブイリの聖母」
    47「プランク・ダイヴ」
  英語圏再刊
   Orion/Millennium, 1999, pb
   オンライン;Fictionwise, 2001
  各国語版
   イタリア版, 2001
  受賞等
   ローカス賞短篇集部門4位
   オーリアリス賞

   


【中短篇】


 発表順。執筆順とはかならずしも一致しない。

1“Artifact”
  25枚
  初出
   DREAMWORKS, 1983
  英語圏再録
   GLASS REPTILE BREAKOUT, 1990

2“The Way She Smiles, The Things She Says”
  25枚
  初出
   STRANGE ATTRACTORS, 1985

3“Tangled Up”
  20枚
  初出
   URBAN FANTASIES, 1985

4“Mind Vampires”
  20枚
  初出
   Interzone18, 1986-87.Winter
  英語圏再録
   MATILDA AT THE SPEED OF LIGHT, 1988
   オンライン;作者ホームページ, 2001(改稿版)
  受賞等
   インターゾーン読者賞19位

5“Neighbourhood Watch”
  50枚
  初出
   Aphelion5, 1986-87.Summer
  英語圏再録
   ★THE YEAR'S BEST HORROR STORIES 16, 1988
   TERROR AUSTRALIS, 1993
   オンライン;作者ホームページ, 2001(改稿版)
  各国語訳
   イタリア, 1997

6“Scatter My Ashes”
  35枚
  初出
   Interzone23, 1988.Spring
  英語圏再録
   ★THE YEAR'S BEST FANTASY 2, 1989
   TECHNOHORROR, 1999
   オンライン;作者ホームページ, 2001(改稿版)
  各国語訳
   フランス, 1997
  受賞等
   インターゾーン読者賞9位
   ディトマー賞短篇部門候補
   THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 6推薦作

7“The Cutie”
  35枚
  初出
   Interzone29, 1989.5&6
  邦訳
   「キューティ」山岸真訳
    SFマガジン1999.11/イラスト.加藤龍勇&後藤啓介
    ハヤカワ文庫SF『祈りの海』2000.12
  収録英語版短篇集
   AXIOMATIC, 1995
  英語圏再録
   INTERZONE: THE 4TH ANTHOLOGY, 1989
  各国語訳
   フランス版AXIOMATIC, 1997
   ハンガリー訳, 1999
   ルーマニア版AXIOMATIC, 1999
   イタリア版AXIOMATIC, 2003
  受賞等
   インターゾーン読者賞5位
   THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 7推薦作
   星雲賞海外短篇部門参考候補作
   SFオンライン賞SF中短篇部門推薦作(2年連続)

8“Beyond the Whistle Test”
  45枚
  初出
   Analog1989.11
  収録英語版短篇集
   OUR LADY OF CHERNOBYL, 1995
  各国語訳
   フランス版OUR LADY OF CHERNOBYL, 1996

9“The Caress”
  80枚
  初出
   Asimov's1990.1
  邦訳
   「愛撫」山岸真訳
    SFマガジン2002.4/イラスト.田中光
    ハヤカワ文庫SF『しあわせの理由』2003.7
  収録英語版短篇集
   AXIOMATIC, 1995
  英語圏再録
   ★THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 8, 1991
   ALIEN SHORES, 1994
   THE BEST AUSTRALIAN SCIENCE FICTION WRITING, 2004
  各国語訳
   チェコ訳, 1993
    再録/同国版AXIOMATIC, 1998
   イタリア訳, 1993
    再録/1996
    別訳?/同国版AXIOMATIC, 2003
   ハンガリー訳, 1997
   フランス版AXIOMATIC, 1997
   ルーマニア版AXIOMATIC, 1999
   ドイツ訳, 2000
  受賞等
   ローカス賞ノヴェレット部門19位
   アシモフ誌読者賞ノヴェレット部門7位
   ネビュラ賞予備投票ノヴェレット部門
   ディトマー賞短篇部門候補
   THE YEAR'S BEST FANTASY & HORROR 4推薦作
   エイドロン誌推薦作

10“Eugene”
  45枚
  初出
   Interzone36, 1990.6
  収録英語版短篇集
   AXIOMATIC, 1995
  各国語訳
   ハンガリー訳, 1997
   ルーマニア版AXIOMATIC, 1999
   イタリア版AXIOMATIC, 2003
  受賞等
   インターゾーン読者賞7位

11“Learning to Be Me”
  45枚
  初出
   Interzone37, 1990.7
  邦訳
   「ぼくになることを」山岸真訳
    SFマガジン1995.3/イラスト.北見隆
    ハヤカワ文庫SF『祈りの海』2000.12
  収録英語版短篇集
   AXIOMATIC, 1995
  英語圏再録
   ★THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 8, 1991
   METAWORLDS, 1994
   IMMORTALS, 1998
   BEYOND FLESH, 2002
  各国語訳
   チェコ訳, 1993
    再録/同国版AXIOMATIC, 1998
   イタリア訳, 1993
    再録/1996
    別訳?/同国版AXIOMATIC, 2003
   フランス訳, 1995
   ハンガリー訳, 1998
   ヘブライ訳, 1999
   ルーマニア版AXIOMATIC, 1999
   ドイツ訳, 2002
  受賞等
   ローカス賞ショート・ストーリー部門17位
   英国SF協会賞短篇部門候補
   ★インターゾーン読者賞受賞
   エイドロン誌推薦作
   星雲賞海外短篇部門参考候補作
   ★SFマガジン読者賞受賞
   SFオンライン賞SF中短篇部門5位

12“The Safe-Deposit Box”
  55枚
  初出
   Asimov's1990.9
  邦訳
   「貸金庫」山岸真訳
    SFマガジン1993.8/イラスト.北見隆
    ハヤカワ文庫SF『祈りの海』2000.12
  収録英語版短篇集
   AXIOMATIC, 1995
  各国語訳
   フランス版AXIOMATIC, 1997
   ハンガリー訳, 1998
   チェコ版AXIOMATIC, 1998
   ルーマニア版AXIOMATIC, 1999
   ロシア訳, 1999
   スペイン訳, 2001
   イタリア版AXIOMATIC, 2003
  受賞等
   ローカス賞ノヴェレット部門12位
   アシモフ誌読者賞ノヴェレット部門4位
   THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 8推薦作
   星雲賞海外短篇部門参考候補作
   SFマガジン読者賞2位
   SFオンライン賞SF中短篇部門5位
   '06オールタイム・ベストSF海外短篇部門48位

13“The Extra”
  50枚
  初出
   Eidolon2, 1990.Winter
  邦訳
   「エキストラ」山岸真訳
    SFマガジン1998.4/イラスト.北見隆
  英語圏再録
   Asimov's1993.1
   オンライン;Eidolon: SF Online
   CLONES, 1998(創元SF文庫刊行予定)
  各国語訳
   フランス訳オンライン;Quarante-Deux
   イタリア訳, 1997
  受賞等
   ローカス賞ショート・ストーリー部門12位(1993年度)
   THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 8推薦作
   星雲賞海外短篇部門参考候補作
   SFオンライン賞SF中短篇部門推薦作
  特記
   テレビ化, 1998

14“Axiomatic”
  45枚
  初出
   Interzone41, 1990.11
  邦訳
   「行動原理」山岸真訳
    SFマガジン2004.4/イラスト.北見隆
  収録英語版短篇集
   AXIOMATIC, 1995
  英語圏再録
   MORTAL FIRE, 1993
   NANOTECH, 1998
  各国語訳
   ドイツ訳, 1992
   イタリア訳, 1994
    別訳?/同国版AXIOMATIC, 2003
   スペイン訳, 1996
   フランス版AXIOMATIC, 1997
   チェコ版AXIOMATIC, 1998
   ハンガリー訳, 1999
   ルーマニア版AXIOMATIC, 1999
  受賞等
   ローカス賞ショート・ストーリー部門11位
   英国SF協会賞短篇部門候補
   インターゾーン読者賞2位
   THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 8推薦作

15“The Moral Virologist”
  45枚
  初出
   Pulphouse8, 1990.Summer
  邦訳
   「道徳的ウイルス学者」山岸真訳
    ハヤカワ文庫SF『しあわせの理由』2003.7
  収録英語版短篇集
   AXIOMATIC, 1995
  英語圏再録
   THE BEST OF PULPHOUSE, 1991
   Eidolon11, 1993.Summer
   オンライン;Eidolon: SF Online
  各国語訳
   イタリア訳オンライン;Intercom
    別訳?/同国版AXIOMATIC, 2003
   チェコ版AXIOMATIC, 1998
   ハンガリー訳, 1999
   ルーマニア版AXIOMATIC, 1999
  受賞等
   THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 8推薦作
   ローカス誌ショート・ストーリー推薦作

16“The Vat”
  20枚
  初出
   Eidolon3, 1990.Spring
  英語圏再録
   オンライン;Eidolon: SF Online
  各国語訳
   フランス訳オンライン;Quarante-Deux
   イタリア訳, 1998
    オンライン再録;Intercom
   ギリシア訳オンライン;Alternative Factor
    再録/2000

17“Blood Sisters”
  60枚
  初出
   Interzone44, 1991.2
  邦訳
   「血をわけた姉妹」山岸真訳
    扶桑社ミステリー『ハッカー/13の事件』2000.11
    ハヤカワ文庫SF『しあわせの理由』2003.7
  収録英語版短篇集
   AXIOMATIC, 1995
  英語圏再録
   ★THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 9, 1992
   HACKERS『ハッカー/13の事件』, 1996
  各国語訳
   ドイツ訳, 1992
   チェコ訳, 1995
   ハンガリー訳, 1998
   ルーマニア版AXIOMATIC, 1999
   イタリア版AXIOMATIC, 2003
  受賞等
   ローカス賞ショート・ストーリー部門8位
   インターゾーン読者賞8位
   THE YEAR'S BEST FANTASY & HORROR 5推薦作
  特記
   オーディオカセット, 1997

18“In Numbers”
  60枚
  初出
   Asimov's1991.4
  受賞等
   THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 9推薦作

19“The Moat”
  30枚
  初出
   Aurealis 3, 1991.3
  収録英語版短篇集
   AXIOMATIC, 1995
  英語圏再録
   ★THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 9, 1992
   AUREALIS: THE COLLECTOR'S EDITION, 1992
  各国語訳
   チェコ訳, 1995
   ルーマニア版AXIOMATIC, 1999
   イタリア版AXIOMATIC, 2003
  受賞等
   オーレリス誌読者賞2位

20“The Infinite Assassin”
  50枚
  初出
   Interzone48, 1991.6
  邦訳
   「無限の暗殺者」山岸真訳
    ハヤカワ文庫SF『祈りの海』2000.12
  収録英語版短篇集
   AXIOMATIC, 1995
  英語圏再録
   Aboriginal1991.7&8
   THE MAMMOTH BOOK OF SCIENCE FICTION, 2002
  各国語訳
   ハンガリー訳, 1997
   チェコ版AXIOMATIC, 1998
   ルーマニア版AXIOMATIC, 1999
   フランス訳, 2000
   スペイン訳, 2001
   イタリア版AXIOMATIC, 2003
  受賞等
   ★インターゾーン読者賞受賞
   THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 9推薦作
   THE YEAR'S BEST FANTASY & HORROR 5推薦作
   SFオンライン賞SF中短篇部門19位

21“The Demon's Passage”
  55枚
  初出
   Eidolon5, 1991.Winter
  英語圏再録
   オンライン;Eidolon: SF Online
  各国語訳
   フランス訳オンライン;Quarante-Deux

22“Appropriate Love”
  50枚
  初出
   Interzone50, 1991.8
  邦訳
   「適切な愛」山岸真訳
    ハヤカワ文庫SF『しあわせの理由』2003.7
  収録英語版短篇集
   AXIOMATIC, 1995
  各国語訳
   フランス訳, 1994
   フィンランド訳, 1997
   ドイツ訳, 1997
   ハンガリー訳, 1998
   スペイン訳, 1998
   チェコ版AXIOMATIC, 1998
   ルーマニア版AXIOMATIC, 1999
   イタリア版AXIOMATIC, 2003
  受賞等
   英国SF協会賞短篇部門候補
   インターゾーン読者賞9位
   THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 9推薦作
   THE YEAR'S BEST FANTASY & HORROR 5推薦作
   星雲賞海外短篇部門参考候補作

23“Fidelity”
  40枚
  初出
   Asimov's1991.9
  邦訳
   「真心」山岸真訳
    SFマガジン1995.7/イラスト.北見隆
  各国語訳
   フランス訳, 1994
  受賞等
   ローカス賞ショート・ストーリー部門23位
   THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 9推薦作
   THE YEAR'S BEST FANTASY & HORROR 5推薦作

24“Into Darkness”
  55枚
  初出
   Asimov's1992.1
  邦訳
   「闇の中へ」山岸真訳
    SFマガジン2000.5/イラスト.佐治嘉隆
    ハヤカワ文庫SF『しあわせの理由』2003.7
  収録英語版短篇集
   AXIOMATIC, 1995
  各国語訳
   イタリア訳1994
    別訳?/同国版AXIOMATIC, 2003
   チェコ訳, 1997
    再録/同国版AXIOMATIC, 1998
   ハンガリー訳, 1999
   ルーマニア版AXIOMATIC, 1999
   スペイン訳, 2002
  受賞等
   ローカス賞ノヴェレット部門5位
   アシモフ誌読者賞ノヴェレット部門2位
   THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 10推薦作
   SFオンライン賞SF中短篇部門推薦作

25“The Hundred Light-Year Diary”
  45枚
  初出
   Interzone55, 1992.1
  邦訳
   「百光年ダイアリー」山岸真訳
    ハヤカワ文庫SF『祈りの海』2000.12
  収録英語版短篇集
   AXIOMATIC, 1995
  各国語訳
   ハンガリー訳, 1997
   チェコ版AXIOMATIC, 1998
   ルーマニア版AXIOMATIC, 1999
   イタリア版AXIOMATIC, 2003
  受賞等
   インターゾーン読者賞21位
   ローカス誌ショート・ストーリー推薦作
   星雲賞海外短篇部門参考候補作
   SFオンライン賞SF中短篇部門5位

26“Before”
  45枚
  初出
   Interzone57, 1992.3
  受賞等
   インターゾーン読者賞47位
   THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 10推薦作

27“Dust”
  100枚
  初出
   Asimov's1992.7
  長篇組みこみ
   改稿して『順列都市』, 1994に
  実質上の邦訳
   「術と試練」&「受信裂渡」山岸真訳
    ハヤカワ文庫SF『順列都市(上・下)』1999.10
  英語圏再録
   ★THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 10, 1993
  各国語訳
   スペイン訳, 1997
   チェコ訳, 2000
  実質上の各国語訳
   ドイツ版PERMUTATION CITY, 1995
   フランス版PERMUTATION CITY, 1996
   イタリア版PERMUTATION CITY, 1998
   スペイン版PERMUTATION CITY, 1998
   チェコ版PERMUTATION CITY, 2002
  受賞等
   ローカス賞ノヴェレット部門6位
   アシモフ誌読者賞ノヴェレット部門6位

28“Unstable Orbits in the Space of Lies”
  50枚
  初出
   Interzone61, 1992.7
  邦訳
   「放浪者の軌道」山岸真訳
    SFマガジン1996.11/イラスト.栗原裕孝
    ハヤカワ文庫SF『祈りの海』2000.12
  収録英語版短篇集
   AXIOMATIC, 1995
  各国語訳
   チェコ版AXIOMATIC, 1998
   フランス訳, 1999
   ルーマニア版AXIOMATIC, 1999
   ロシア訳, 1999
   ハンガリー訳, 2000
   イタリア版AXIOMATIC, 2003
  受賞等
   ローカス賞ショート・ストーリー部門24位
   インターゾーン読者賞4位
   THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 10推薦作
   星雲賞海外短篇部門参考候補作
   SFマガジン読者賞3位
   SFオンライン賞SF中短篇部門推薦作

29“Worthless”
  40枚
  初出
   IN DREAMS, 1992
  英語圏再録
   オンライン;Infinity Plus
  各国語訳
   ギリシア訳オンライン;Alternative Factor
    再録/2000
  受賞等
   ディトマー賞短篇部門候補
   エイドロン誌推薦作

30“Closer”
  50枚
  初出
   Eidolon9, 1992.Winter
  収録英語版短篇集
   AXIOMATIC, 1995
  英語圏再録
   Strange Plasma5, 1992
   オンライン;Eidolon: SF Online
   CYBERSEX, 1996
  各国語訳
   チェコ版AXIOMATIC, 1998
   ハンガリー訳, 1999
   ルーマニア版AXIOMATIC, 1999
   イタリア版AXIOMATIC, 2003
   スペイン訳, 2003
    オンライン再録;Fobos
    再録/2004
   フランス訳オンライン;Quarante-Deux
  受賞等
   ★ディトマー賞短篇部門受賞
   THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 10推薦作
   エイドロン誌推薦作

31“Reification Highway”
  45枚
  初出
   Interzone64, 1992.10
  邦訳
   「チャルマーの岩」山岸真訳
    SFマガジン1993.9/イラスト.佐治嘉隆
  受賞等
   英国SF協会賞短篇部門候補
   インターゾーン読者賞30位
   THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 10推薦作
   ローカス誌ショート・ストーリー推薦作

32“The Walk”
  35枚
  初出
   Asimov's1992.12
  収録英語版短篇集
   AXIOMATIC, 1995
  英語圏再録
   THE PATTERNMAKER, 1994
  各国語訳
   ハンガリー訳, 1998
   チェコ版AXIOMATIC, 1998
   ルーマニア版AXIOMATIC, 1999
   イタリア版AXIOMATIC, 2003
  受賞等
   アシモフ誌読者賞ショート・ストーリー部門10位
   THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 10推薦作

33“Transition Dreams”
  45枚
  初出
   Interzone76, 1993.10
  邦訳
   「移相夢」山岸真訳
    ハヤカワ文庫SF『しあわせの理由』2003.7
  収録英語版短篇集
   OUR LADY OF CHERNOBYL, 1995
   LUMINOUS, 1998
  英語圏再録
   オンライン;Fictionwise, 2001
  各国語訳
   フランス版OUR LADY OF CHERNOBYL, 1996
   イタリア版LUMINOUS, 2001
  受賞等
   インターゾーン読者賞20位
   THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 11推薦作
   ローカス誌ショート・ストーリー推薦作

34“Chaff”
  65枚
  初出
   Interzone78, 1993.12
  収録英語版短篇集
   OUR LADY OF CHERNOBYL, 1995
   LUMINOUS, 1998
  英語圏再録
   ★THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 11, 1994
   GENOMETRY, 2001
   オンライン;Fictionwise, 2001
  各国語訳
   チェコ訳, 1996
   フランス版OUR LADY OF CHERNOBYL, 1996
   イタリア版LUMINOUS, 2001
  受賞等
   ローカス賞ショート・ストーリー部門13位
   インターゾーン読者賞7位
   NESFA推薦作

35“Our Lady of Chernobyl”
  90枚
  初出
   Interzone83, 1994.5
  邦訳
   「チェルノブイリの聖母」山岸真訳
    SFマガジン1999.11/イラスト.栗原裕孝
    ハヤカワ文庫SF『しあわせの理由』2003.7
  収録英語版短篇集
   OUR LADY OF CHERNOBYL, 1995
   LUMINOUS, 1998
  英語圏再録
   オンライン;Fictionwise, 2001
  各国語訳
   フランス版OUR LADY OF CHERNOBYL, 1996
   イタリア版LUMINOUS, 2001
  受賞等
   ローカス賞ノヴェレット部門14位
   インターゾーン読者賞5位
   ディトマー賞短篇部門候補
   THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 12推薦作
   エイドロン誌推薦作
   SFマガジン読者賞5位
   SFオンライン賞SF中短篇部門推薦作

36“Cocoon”
  90枚
  初出
   Asimov's1994.5
  邦訳
   「繭」山岸真訳
    SFマガジン1996.1/イラスト.栗原裕孝
    ハヤカワ文庫SF『祈りの海』2000.12
  収録英語版短篇集
   LUMINOUS, 1998
  英語圏再録
   ★THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 12, 1995
   ISAAC ASIMOV'S DETECTIVES, 1998
   オンライン;Fictionwise, 2001
  各国語訳
   フランス訳, 1995
    再録/1999
   ギリシア訳, 1996
   イタリア版LUMINOUS, 2001
  受賞等
   ヒューゴー賞ノヴェレット部門2位
   ローカス賞ノヴェレット部門4位
   ★アシモフ誌読者賞ノヴェレット部門受賞
   ★SFクロニクル読者賞ノヴェレット部門受賞
   ティプトリー賞候補
   スタージョン賞候補
   ★ディトマー賞短篇部門受賞
   NESFA推薦作
   星雲賞海外短篇部門参考候補作
   SFオンライン賞SF中短篇部門12位

37“Mitochondrial Eve”
  70枚
  初出
   Interzone92, 1995.2
  邦訳
   「ミトコンドリア・イヴ」山岸真訳
    SFマガジン1997.4/イラスト.栗原裕孝
    ハヤカワ文庫SF『祈りの海』2000.12
  収録英語版短篇集
   LUMINOUS, 1998
  英語圏再録
   THE BEST OF INTERZONE, 1997
   オンライン;Fictionwise, 2001
  各国語訳
   イタリア版LUMINOUS, 2001
   ヘブライ訳オンライン;Bli-Panika
  受賞等
   インターゾーン読者賞19位
   THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 13推薦作
   星雲賞海外短篇部門参考候補作
   SFオンライン賞SF中短篇部門5位

38“Seeing”
  45枚
  初出
   AXIOMATIC, 1995
  収録英語版短篇集
   AXIOMATIC, 1995
  各国語訳
   ハンガリー訳, 1998
   チェコ版AXIOMATIC, 1998
   ルーマニア版AXIOMATIC, 1999
   ロシア訳, 1999
   イタリア版AXIOMATIC, 2003

39“A Kidnapping”
  50枚
  初出
   AXIOMATIC, 1995
  邦訳
   「誘拐」山岸真訳
    SFマガジン1999.11/イラスト.北見隆
    ハヤカワ文庫SF『祈りの海』2000.12
    光文社『ロボット・オペラ!』2004.6
  収録英語版短篇集
   AXIOMATIC, 1995
  各国語訳
   ハンガリー訳, 1998
   チェコ版AXIOMATIC, 1998
   ルーマニア版AXIOMATIC, 1999
   ロシア訳, 1999
   イタリア版AXIOMATIC, 2003
  受賞等
   SFオンライン賞SF中短篇部門推薦作(2年連続)

40“Wang's Carpet”
  100枚
  初出
   NEW LEGENDS, 1995
  長篇組みこみ
   改稿して『ディアスポラ』, 1997に
  邦訳
   「ワンの絨毯」山岸真訳
    SFマガジン1998.1/イラスト.ひろき真冬
  実質上の邦訳
   「ディアスポラ」&「ワンの絨毯」山岸真訳
    ハヤカワ文庫SF『ディアスポラ』2005.9
  英語圏再録
   ★THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 13, 1996
   CENTAURUS, 1999
   EXPLORERS, 2000
   EXPLORING THE HORIZONS, 2000
   THE HARD SF RENAISSANCE, 2002
   THE BEST OF THE BEST: 20 YEARS OF THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION, 2005
   THE MAMMOTH BOOK OF EXTREME SCIENCE FICTION, 2006
  各国語訳
   イタリア訳, 1996
   チェコ訳, 1997
   フランス訳, 1997
   クロアチア訳オンライン;math.e
  実質上の各国語訳
   ギリシア版DIASPORA, 1999
   ドイツ版DIASPORA, 2000
   イタリア版DIASPORA, 2003
  受賞等
   ローカス賞ノヴェレット部門4位
   オーリアリス賞短篇部門候補
   NESFA推薦作
   ★SFマガジン読者賞受賞
   2006年ベスト地球・海洋SF新作賞海外小説部門候補

41“Luminous”
  100枚
  初出
   Asimov's1995.9
  邦訳
   「ルミナス」山岸真訳
    ハヤカワ文庫SF『90年代SF傑作選・下』2002.3
  収録英語版短篇集
   LUMINOUS, 1998
  英語圏再録
   ★THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 13, 1996
   オンライン;Fictionwise, 2001
  各国語訳
   チェコ訳, 1997
   ギリシア訳, 1997
   フランス訳, 1998
   イタリア版LUMINOUS, 2001
  受賞等
   ヒューゴー賞ノヴェレット部門5位
   ローカス賞ノヴェレット部門12位
   SFクロニクル読者賞ノヴェレット部門2位
   ★オーリアリス賞短篇部門受賞
   NESFA推薦作
   ★星雲賞海外短篇部門受賞
   '06オールタイム・ベストSF海外短篇部門24位

42“Mister Volition”
  50枚
  初出
   Interzone100, 1995.10
  邦訳
   「決断者」山岸真訳
    SFマガジン2003.8/イラスト.栗原裕孝
  収録英語版短篇集
   LUMINOUS, 1998
  英語圏再録
   オンライン;Fictionwise, 2001
  各国語訳
   スペイン訳, 1998
   イタリア版LUMINOUS, 2001
  受賞等
   インターゾーン読者賞12位
   オーリアリス賞短篇部門候補
   THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 13推薦作
   ★SFマガジン読者賞受賞

43“TAP”
  125枚
  初出
   Asimov's1995.11
  英語圏再録
   オンライン;Infinity Plus
  各国語訳
   フランス訳オンライン;Quarante-Deux
   チェコ訳, 2003
   イタリア訳, 2005
  受賞等
   ヒューゴー賞ノヴェレット部門6位
   ローカス賞ノヴェレット部門16位
   アシモフ誌読者賞ノヴェレット部門8位
   THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 13推薦作
   NESFA推薦作

44“Silver Fire”
  100枚
  初出
   Interzone102, 1995.12
  収録英語版短篇集
   LUMINOUS, 1998
  英語圏再録
   ★THE YEAR'S BEST AUSTRALIAN SCIENCE FICTION & FANTASY 1, 1997
   オンライン;Fictionwise, 2001
  各国語訳
   フランス訳, 1998
   イタリア版LUMINOUS, 2001
  受賞等
   ローカス賞ノヴェレット部門20位
   インターゾーン読者賞5位
   THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 13推薦作

45“Reasons to Be Cheerful”
  105枚
  初出
   Interzone118, 1997.4
  邦訳
   「しあわせの理由」山岸真訳
    河出文庫『20世紀SF6 1990年代 遺伝子戦争』2001.9
    ハヤカワ文庫SF『しあわせの理由』2003.7
  収録英語版短篇集
   LUMINOUS, 1998
  英語圏再録
   ★THE YEAR'S BEST AUSTRALIAN SCIENCE FICTION & FANTASY 2, 1998
   ★THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 15, 1998
   オンライン;Fictionwise, 2001
   THE HARD SF RENAISSANCE, 2002
  各国語訳
   ドイツ訳, 1998
   フランス訳, 1999
   イタリア版LUMINOUS, 2001
   スペイン訳, 2002
  受賞等
   ローカス賞ノヴェレット部門5位
   ★インターゾーン読者賞受賞
   ディトマー賞短篇部門候補(辞退)
   オーリアリス賞短篇部門候補
   NESFA推薦作
   ★星雲賞海外短篇部門受賞(同点)
   SFオンライン・ベストSF2001SF中短篇部門推薦作
   ★'06オールタイム・ベストSF海外短篇部門1位

46“Yeyuka”
  50枚
  初出
   MeanjinVol.56 No.1, 1997
  邦訳
   「イェユーカ」山岸真訳
    ハヤカワ文庫SF『祈りの海』2000.12
  英語圏再録
   ★YEAR'S BEST SF 3, 1998
   ★THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 15, 1998
   NOT THE ONLY PLANET, 1998
   オンライン;Infinity Plus
  各国語訳
   イタリア訳, 1999
   フランス訳オンライン;Quarante-Deux
  受賞等
   SFオンライン賞SF中短篇部門

47“The Planck Dive”
  100枚
  初出
   Asimov's1998.2
  邦訳
   「プランク・ダイヴ」山岸真訳
    SFマガジン2006.4/イラスト.小阪淳
  収録英語版短篇集
   LUMINOUS, 1998
  英語圏再録
   オンライン;作者ホームページ, 1999
   オンライン;Fictionwise, 2001
  各国語訳
   ドイツ訳, 2000
   イタリア版LUMINOUS, 2001
  受賞等
   ヒューゴー賞ノヴェレット部門5位
   ★ローカス賞ノヴェレット部門受賞(同点)
   スタージョン賞候補
   ホーマー賞ノヴェレット部門候補
   THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 16推薦作
   NESFA推薦作

48“Oceanic”
  150枚
  初出
   Asimov's1998.8
  邦訳
   「祈りの海」山岸真訳
    SFマガジン2000.1/イラスト.加藤龍勇&後藤啓介
    ハヤカワ文庫SF『祈りの海』2000.12
  英語圏再録
   ★THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 16, 1999
   オンライン;作者ホームページ, 1999
   オンライン;Fictionwise, 2001
  各国語訳
   イタリア訳, 1999
    別訳/2006
   チェコ訳, 1999
   フランス訳, 2000
    オンライン再録;Quarante-Deux
   ポーランド訳, 2002
  受賞等
   ★ヒューゴー賞ノヴェラ部門受賞
   ★ローカス賞ノヴェラ部門受賞
   ★アシモフ誌読者賞ノヴェラ部門受賞
   オーリアリス賞短篇部門候補
   ホーマー賞ノヴェラ部門候補
   NESFA推薦作
   ★星雲賞海外短篇部門受賞
   ★SFマガジン読者賞受賞
   SFオンライン賞SF中短篇部門2位
   SFオンライン賞SF中短篇部門推薦作(別年度)
   '06オールタイム・ベストSF海外短篇部門16位

49“Border Guards”
  80枚
  初出
   Interzone148, 1999.10
  邦訳
   「ボーダー・ガード」山岸真訳
    SFマガジン2001.3/イラスト.加藤龍勇
    ハヤカワ文庫SF『しあわせの理由』2003.7
  英語圏再録
   ★YEAR'S BEST SF 5, 2000
   ★THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 17, 2000
   オンライン;作者ホームページ, 2000
   SUPERMEN, 2002
   THE LOCUS AWARDS, 2004
   BEYOND SINGULARITY, 2005
  各国語訳
   イタリア訳, 2002
   オランダ訳, 2006
  受賞等
   ヒューゴー賞ノヴェレット部門3位
   ★ローカス賞ノヴェレット部門受賞(同点)
   インターゾーン読者賞6位
   NESFA推薦作
   SFオンライン・ベストSF2001SF中短篇部門

50“Only Connect”
   5枚
  初出
   Nature2000 2/10
  長篇組みこみ
   SCHILD'S LADDER, 2002の冒頭の実質上のアブリッジ
  英語圏再録
   オンライン;作者ホームページ, 2000
  実質上の各国語訳
   イタリア版SCHILD'S LADDER, 2004

51“Oracle”
  150枚
  初出
   Asimov's2000.7
  英語圏再録
   ★YEAR'S BEST SF 6, 2001
   ★THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 18, 2001
   オンライン;作者ホームページ, 2000
   GALILEO'S CHILDREN, 2005
  各国語訳
   ポーランド訳, 2003
  受賞等
   ヒューゴー賞ノヴェラ部門4位
   ローカス賞ノヴェラ部門2位
   ★アシモフ誌読者賞ノヴェラ部門受賞
   ゲイラクティック・スペクトラム賞候補
   NESFA推薦作

52“Singleton”
  170枚
  初出
   Interzone176, 2002.2
  邦訳
   「ひとりっ子」山岸真訳
    SFマガジン2005.4/イラスト.撫荒武吉
  英語圏再録
   ★YEAR'S BEST SF 8, 2003
   ★THE YEAR'S BEST SCIENCE FICTION 20, 2003
   オンライン;作者ホームページ, 2002
  受賞等
   ローカス賞ノヴェラ部門18位
   英国SF協会賞短篇部門候補
   スタージョン賞3席
   NESFA推薦作
   星雲賞海外短篇部門参考候補作
   ★SFマガジン読者賞受賞(同点)

53“Riding the Crocodile”
  150枚
  初出
   ONE MILLION A.D., 2006
  英語圏再録
   ★YEAR'S BEST AUSTRALIAN SCIENCE FICTION & FANTASY 2, 2006

54“Lost Continent”
  初出
   THE STARRY RIFT, 2007?予定

55“Glory”
  初出
   THE NEW SPACE OPERA, 2007?予定


山岸真(やまぎし・まこと)
1962年新潟県生まれ。埼玉大学教養学部卒。SF翻訳家、研究家。主な訳書に、グレッグ・イーガンの全作品、編著に『80年代SF傑作選』(小川隆と共編)、『90年代SF傑作選』、『20世紀SF1~6』(中村融と共編)など。資料調査や丁寧なリスト作成でも定評がある。


SF小説の専門出版社|東京創元社

酔読三昧 【第1回】萩原香[2006年3月]


思い出すに高校生のころ創元推理文庫買いたさに
昼飯代を浮かして小銭を握りしめ本屋に通ったものだった。


萩原 香 kaori HAGIWARA

 

 自称イラスト描き兼仮面ライターです。酒呑みです。いま雑誌〈ミステリーズ!〉で荻原浩先生の連載『サニーサイドエッグ』に挿絵をつけさせていだいております。いつまで続くかわからん読書与太話ですがお付き合いのほどを。肴は東京創元社の本です。

 思い出すに高校生のころ創元推理文庫買いたさに昼飯代を浮かして小銭を握りしめ本屋に通ったものだった。

 ところでこれを書きながら聴いているのだが Humanimal の Turn Away はいいねえ。これヘヴィメタル・バンド。中年のくせしてこの3年ほどヘヴィメタルにはまっている。マイケル・スレイド『グール』は連続殺人鬼がぞろぞろ出てきてエログロ本格バカミス極めつけのへヴィメタル色横溢。最初に読んだときはまったくロックに興味がなかったからここの味付けがわからなかった。アイアン・メイデン誰よって。

 そのころはかっこつけてジャズばかり聴いていたがチャーリー・パーカーは神様ですなやはり。フリオ・コルタサル「追い求める男」はパーカーをモデルの短編で他社のいまは亡き雑誌〈海〉に掲載。これを読んでジャズを聴く気になった。ノエル・カレフ『死刑台のエレベーター』はタイムリミットもののサスペンスだがルイ・マルの映画化ではマイルス・デイヴィスが音楽を担当。もっともデイヴィスはあまり好きじゃない。パーカーにしてもクリフォード・ブラウンにしても天才は夭折しなきゃ。

 で何の話だったか。そうだ高校生のころ昼飯代はたしか150円。学校の購買部のコロッケパンが好きで2本は買えた。よく早喰いしたな。それを我慢して創元推理文庫を買っていたのだ。ウィルキー・コリンズ『月長石』なんか上下2巻本だったな。プラム・ストーカー『吸血鬼ドラキュラ』はたしかSFマークで出ていたのではないのか。昼飯代150円で文庫一冊買えた時代。ALWAYS 三丁目の夕日か。東京タワー壊したのはモスラだ。

 さて何の話だ脈絡がない。酒の呑みすぎか病気か。病気といえば二十代のとき尿管結石を患った。体内のカルシウムだかが小石状に固まって尿道をずたずたに切り裂きながら膀胱へと移動するのだ。死に至りはしないが死ぬほどの激痛を伴う三大疾病のひとつ。あとのふたつは群発性頭痛となんだっけ忘れた。

 だから何の話だ。そうだ病気とかの激痛に苛まれながらも人間は正常な思考を維持できるか意志を貫徹できるか。できない。人間はそこまでタフでいはいられない。誰か尿管結石にのたうちまわる私立探偵を主人公に小説書かんかな。ハードボイルドだど内藤陳。カート・キャノン『酔いどれ探偵街を行く』とローレンス・ブロック『聖なる酒場の挽歌』は酒呑みにはたまらん小説だ。あ他社本をとりあげてはいかんのか。

 芦原すなお『雪のマズルカ』が好きだ。『ミミズクとオリーブ』『嫁洗い池』『月夜の晩に火事がいて』の一連のユーモア系より個人的にはこっちがいい。on the edge な感覚が痛くて快感。我が国でも数少ない女性ハードボイルドでは桐野夏生がミロ・シリーズを書いている。でも代表作は『ファイアボール・ブルース』だな。女子プロレス・ハードボイルド。これも他社本かい。

 笹野里子は41歳。愛人のホステスと一緒に車で事故死した亭主の跡を継いで私立探偵になった。残されたのは未払いの家賃と38口径のリボルバー。ときどき亭主の幽霊(?)が彼女を訪れる。この呪縛は『雪のマズルカ』収録の4つの事件をつなぐ縦糸となる。簡潔な文体に素っ気なくも人を喰った会話。抑制された叙情とウィット。里子の自らをも突き放した凜とした佇まい。そして彼女はきっちり人を殺してみせる。「さあ、手を上げなさい。わたしは平気で撃つわよ」で引き金を引く。これは海外(翻訳)ハードボイルドの設計だ。

 ハードボイルドといえばタフネス。タフネスは自由を保証する。そして自由は孤独を選び取る。それも湿ったロンリネスではなく乾いたソリチュードだ。画家エドワード・ホッパーの作品〈夜ふかしをする人たち〉に漂う空気。それとも高山の清澄な薄い冷気のなかにひとり佇む気配。これは『ツァラトゥストラ』か。ちょっと大袈裟かな。でも『雪のマズルカ』にはドストエフスキーの名前だって出てくるしな。関係ないか。

 やがて亭主の呪縛から解き放たれた笹野里子の最後の台詞――「悲しいくらい、わたしは自由なのだ」里子さんと朝まで酒を呑んでみたい。リボルバー抜きで。

 続編を強く要望する。

(2006年3月)

萩原 香(はぎわら・かおり)
イラストレーター、エッセイスト。文庫の巻末解説もときどき執筆。酔っぱらったような筆はこびで、昔から根強いファンを獲得している。ただし少数。その他、特記すべきことなし。


推理小説の専門出版社|東京創元社

戸川安宣/北村薫『ニッポン硬貨の謎』解説[全文][2005年6月]


あらずもがなのあとがき
(北村薫『ニッポン硬貨の謎』解説[全文])

戸川安宣 yasunobu TOGAWA

 

(同書の単行本版が2005年に刊行された際のものです)

 

 せっかくこのよくできたパスティーシュの中に、いろいろな形で登場させてもらっているのだから、この拙文も「あらずもがなのあとがき」というタイトルで、J・J・マックよろしく北村さんの小説に1章を書き足す感じで書くのが、もっとも相応しいやり方のように思う。あるいは、「解説」として中島河太郎調でいくか、とも考えたが、どうもうまくいかない。結局、才能がないのだから、と諦めざるを得なかった。
 それに対して、北村さんの達者さはどうだ。本書の冒頭、クイーン父子のやりとりを読んでいると、クイーンの未発表原稿が見つかったのか、と思ってしまうほどの名調子である。読みながら、思わずこみ上げてくる笑いを堪(こら)えることができなかった。
 だが、本書はただのパスティーシュではない。みごとなエラリー・クイーン論になっている。しかもその内容はきわめて独創的で、かなりクイーンの作品を読み込んだ人でないと論旨を追いかけるのは大変である。逆に言うと、クイーンを熱愛する人には堪(こた)えられない作品と言えよう。
 ところで、「あらずもがなの序」などで著者が書いているのとはちょっと違った形で、僕はこの作品の成立に関与している。その辺のことをお話しするために、些か個人的な思い出話に筆を費やすことを、お許しいただきたい。

 昭和41(1966)年4月、進学した立教大学にミステリ・クラブがなく、茫然とした僕はとりあえずハヤカワズ・ミステリ・マガジン・ファン・クラブに入会した(その後SRの会という全国規模のミステリ同人にも参加した)。契約問題から早川書房が〈エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン〉(EQMM)日本版から〈ハヤカワズ・ミステリ・マガジン〉(HMM)へと誌名を変えたのを機に、ミステリファンの交流の場を作ろう、というのがファンクラブ設立の趣旨であった。その会を主宰していたのが、ワセダ・ミステリ・クラブの米浪平記さんという方だったこともあって、ワセミスの人たちに後押しされて僕は母校にミステリ・クラブを作った。その縁で、頻繁に早大のクラブに顔を出させてもらうようになった。当時のワセミスの人たちは大学近くのモンシェリという喫茶店に集まって――というより、屯して、といった方が適切だと思うが――いた。日中にそこへ行けば、誰かが必ずいたし、いない人はその隣の雀荘かラーメン屋にいる、と言われていたが、これは決して大げさな表現ではなかった。モンシェリで本書の中にもちょっと触れられている柴隆夫さんなどと話していると、後ろの席にいたのが伊藤典夫さんだったり、大井良純さんだったりした。4月の末だったかに開かれた新入生歓迎会にも出席させてもらった。ゲストが作家になったばかりの生島治郎さんと宇宙塵の柴野拓美(小隅黎)さんで、柴野さんとはこのときが縁で機関誌を送り合うお付き合いが始まった。せっかくだから生島さんにも何か伺おう、と思ったが、僕は生島さんの小説を何も読んでいなかった。しかたなく、僕が尋ねたのは、「奥さんはもうお書きにならないんですか」ということだった。生島さんは一瞬むっとして、「もう書かんでしょう」とおっしゃった。言うまでもなく当時の生島夫人とは、『弁護側の証人』の小泉喜美子さんである。
 こんな具合にワセミスとのお付き合いが続き、3年生になったある日、僕の記憶では都筑道夫さんの講演会だったかがあったときに早大に出かけた。お話が終わり、二次会会場として設定された喫茶店に向かおうというとき、初めて見る顔の新入生が妙に親しげに近寄ってきて、さも嬉しそうに話しかけてきた。それが北村さんだった。
 その後、北村さんはワセミスの機関誌とは別に、〈じゅえる〉という個人誌を作った。創刊号の奥付には7月16日発行とだけあって、年号がない。4号のカー・ベストテンに僕が東京創元社の戸川として投票し、一つ違いの瀬戸川猛資氏がワセミスの現役として参加しているところからすると、この号は昭和45年発行ということになる。発行年月の記載はないが、第2期とあり、それから逆算すると創刊は昭和44年の7月と思われる。初めての出逢いの1年後である。
 ついでに言うと、本書の中で編集者の白井がエラリーたちを前にして歌舞伎の見得を切る場面の実演をしてみせるが、これは瀬戸川氏のイメージからきているのではないか。彼はなにより座談の名人だった。好きな小説や映画の話を、いかにも面白そうに話すのだが、目鼻立ちの非常にハッキリした人で、その太い眉をきっと吊り上げ、口をへの字にして、「だってそうでしょ~お」と言うのである。――要するに歌舞伎役者が見得を切るが如き形相をしながら語って聞かせるのだ。僕たちはその話に聞き惚れ、またその姿に見惚れていた。後の著作『夜明けの睡魔』『夢想の研究』などの名調子はご存じの通りだが、ご本人と面識のあった者は、読みながらついつい彼の表情を頭に思い浮かべてしまうのである。そして、北村さんはその瀬戸川氏の形態模写の名人であった。
 爾来、僕は〈じゅえる〉の7号で慶應大学推理小説同好会の松坂健氏とルパン雑談をやっているくらいだ(因(ちなみ)に、この号の編集後記には、はっきり昭和47年5月17日と日付がある)。それにしても、この個人誌には、折原一氏の「おじさんのベスト3」なんて記事が、さりげなく載っていて、今となっては、大変なお宝である。
 北村さんがお書きになっているものによると、その〈じゅえる〉を届けるために、たまたま通学途中にあった僕の家まで寄ってくださったことがあるらしい。そんなこんなで北村さんとのお付き合いは続いていった。
 僕は4年時にSRの会の機関誌の東京編集分を受け持ったが、東京創元社に入ることになってその任を降りた。推理文壇の野党的存在であるSRの会の機関誌を出版社の人間が編集するわけにはいかない。そこで後を瀬戸川氏や松坂氏に託したのだが、しばらくするとまた同人誌が作りたくなった。その2人と北村さんを誘って「正義の四人」The Four Just Men という同人を結成しようとしたこともあった。
 そんな頃だったと思う(北村さんは本書の中で、それは「一九七〇年の夏」だと記している)。北村さんからまとまった原稿をお預かりしたことがある。何かと思ってタイトルを見ると、エラリー・クイーン論とあった。北村さんはそれを読んでほしいと言いながら、実は未だ半分なんです――と照れくさそうに言ったのである。
 これが実に衝撃的な内容だった。国名シリーズから始まってライツヴィルものなどの中期作品に差し掛かったところまでが論じられていた、と記憶する。論文の前半は、国名シリーズの中で読者への挑戦状が挿入されなかった『シャム双子の謎』について、詳細に論じられていた。その部分は本書の第2部12節から18節にかけて小町嬢の説として紹介されている。そして後半は、クイーンの中期からの作品に表れるねじれ現象について論じられているのだが、この部分に関してはこの作品では触れられていない。当時も未完だった北村さんのクイーン論の後半部分は、また別の長編を支えるアイディアとして、いつの日かわれわれを楽しませてくれるのだろうか。大いに期待して待ちたいと思うが、ともあれ、興奮して読んだその時の僕は、原稿を返しながら、早く続きを読ませてほしい、と催促した。けれども、北村さんも、その後、就職活動やら卒論やらで忙しかったのだろう、続編はお預けになったまま時間が経過するうちに、肝心の前半部分の原稿が紛失してしまったという。
 こうして、北村クイーン論は幻の原稿となりかけたのだが、後に家捜しをしたところ、無事に発見されたと聞いて、ほっとした。では、続きを書いて公表しよう、と持ちかけると、その頃には北村さんは作家として歩み出しており、やがて小説の形にして発表したい、とのことであった。それが先ほども述べたように、ここにこうして実現を見たわけである。
 それからさらに数年の時が流れ、どういう経緯だったかハッキリ記憶していないが、〈EQ〉の創刊を傍観していた僕に、『王家の血統』を訳さないか、という話が舞い込んだ。好きなクイーンの、当時も今も第一級の研究書を翻訳する機会が与えられたということで、僕は嬉しくなって、まず僕以上にクイーンが好きな北村さんに一緒にやらないか、と持ちかけてみた。二つ返事で承諾した彼が、2人では大変だ、ということで三津木、折原の両氏を誘おう、ということになったのだと思う。それから4人でよく銀座の三笠会館のティールームで落ち合い、分担や進め方を相談したのである。訳者名は4人の本名から一字ずつを取ってひねり出した。こうして、フランシス・ネヴィンズ・ジュニアによるエラリー・クイーンの評伝『王家の血統』(1975年MWAのエドガー特別賞を受賞)は、光文社発行〈EQ〉誌の創刊第3号に当たる1978年の5月号から6回にわたって連載された。
 4人とも、プロの翻訳家ではなかったし、本書の中でも北村さんが触れているように、バールストン・ギャンビットなどという初めて聞く用語が飛び出したり、と手を焼いたが、クイーンに対する敬愛の念は誰にも負けなかったので、なんとか訳しきることができた。(後年、綾辻行人氏が『十角館の殺人』でデビューしたとき、その中にバールストン・ギャンビットという言葉が出てきて、仰天した。こんな言葉を、殆ど説明もなしに使って良いものだろうか、と思ったものである)
 さらに時は流れ、創元推理文庫に〈紙魚の手帖〉という折り込み冊子を挿入することになったのは昭和58(1983)年のことである。創刊号は同年5月。そして翌年8月の第16号から「女子大生はチャターボックス」というタイトルで、レギュラー3人とゲスト1人、ないし2人という編成でのしゃべくり書評を掲載した。対象は東京創元社でそのひと月に出した新刊全点。推理文庫はもちろんのこと、ジャン・コクトー全集から現代社会科学叢書まで、東京創元社で刊行したものは何でも扱ってもらった。当時、テレビの深夜番組で、女子大生に様々なレポーターをやらせたり、司会をさせたりする番組があったが、これを観ていて思いついたのが、このしゃべくり書評だった。そのレギュラーの1人、木智みはるというのが、本書の小町奈々子のモデルで、後の若竹七海さんである。(さらに言えば、ゲストの1人、奈々村ねこというのが、後に『いざ言問はむ都鳥』を書く澤木喬さんであった)
 そしてそれと同じ頃、僕は北村さんに電話をして、ある企画の相談をした。
 入社以来考えていたことだが、創元推理文庫に日本の作家を入れたい、しかしこれまで海外ミステリ専門の文庫と謳ってきたところに日本人作家を入れるには、それなりにエクスキューズが必要だろう。そこで考えたのが、文庫版の全集であった。僕の頭には、中島河太郎先生のことが浮かんでいたが、先生のところに相談に伺う前に、基本的な線を固めておきたい。そういう相談には、北村さんをおいてほかにない、と僕には思えた。
 こうして、日本探偵小説全集の第1回配本『江戸川乱歩集』が刊行されたのが1984年の10月である。そして、その解説などのお願いに鮎川哲也先生を訪ね、鎌倉を散策しながらお話ししているうちに、先生の事実上のデビュー作『黒いトランク』誕生にまつわるエピソードが頭に浮かび、東京創元社でも書き下ろしをやってみようか、と考えたのが《鮎川哲也と十三の謎》のシリーズであり、それが鮎川哲也賞誕生へと結びついていく。それと同時に作家・北村薫が誕生したのである。
 第1回鮎川哲也賞の贈呈式の夜、ということは平成2(1990)年秋のこと。何人かの若手作家が拙宅に集まり、徹夜でミステリ談義をしたことがあった。車座になってお茶を飲みながら延々話していたのだが、一段落したところで若竹さんが切り出したのが、50円玉20枚の謎、であった。書店のアルバイトをしていて、こういう奇妙な体験をしたことがある、と。解決のないリドルストーリーだが、若竹さんが実際に体験したというところに全員が強く惹かれ、解決編を考えてみよう、ということになった。こうして翌年の『鮎川哲也と十三の謎'91』誌上に法月綸太郎、依井貴裕両氏による解決編が載り、同時にこの問題の答えを公募しようということになった。その結果生まれたのが、『競作 五十円玉二十枚の謎』である。
 その徹夜に付き合っていた北村さんは、なにやら思いついたことがあったらしく、この競作集には加わらなかったが、ある時若竹さんを捕まえて、「若竹さん、あなたは大変危険な目に遭うところだったんですよ」などと謎めいた言葉をかけていたものである。それが、本書の最後で語られる真相だった、というわけだ。
 実はこの部分についても、僕は語る資格があるのだが、それはネタばらしになるので、控えることにしたい。

 独特のクイーン論を小説の形で展開しながら、神さまと仰ぐ作家の作中人物を自在に扱うというのは、北村さんにとってさぞや心地よい作業だったのではないだろうか。のびのびと筆を走らせる作者の姿が髣髴として、読む者の心をも温かくする、そんな会心作であると思う。

(2005年6月1日)


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